物部氏(モノノベ)

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物部

漢字・読みモノノベ
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概要

物部氏は大伴氏とともに軍事部門を司る氏族です。物部は「モノノフ」=「武士」と関わりがあるとも言われますが、モノノベの「モノ」は「物の怪」の「モノ」で、霊威を示しています。

崇神天皇の時代に出る「物部」は明らかに「宗教関係」として登場しています。また垂仁天皇の時代にも物部十千根大連が石上神宮の神庫の管理を任されているのも同様。

また雄略天皇の時代には物部氏が刑罰に関わっている。これは裁判は神のもとに行われるのが通常であり、司法と軍部が同じ性質だったことで、司法・軍事・宗教が同一であることの表れかと。

大伴氏も同様に司法・軍事を司っているが、物部は明らかにそこに宗教が特に強く関わっていて、ニギハヤヒという皇祖とは別の系統の神話を持っていることから見ても、特殊な地位にあったのではないかと思われます。

物部も大伴も元々の元々は下級氏族だったのが、天皇・葛城・平群といった氏族が宮廷に入ったことで、物部は「大連」という姓を賜るようになりました。

天皇や葛城・平群がなぜ「宮廷化」するのか?というのが、どこに原因があるのかは不明。候補の一つは「儒教」の影響。儒教は文官(知識階級)が権力を握るものだから。

もう一つが「神道」の理由。神道は「死・罪」は穢れを持っているものを嫌います。死や罪に関わるもの……「警察」「司法」「軍隊」という国家の政治機構には絶対に必要なものにまで及ぶ。嫌な仕事を格下に押し付けることになる。それが物部氏に回ってきた、のではないか。

個人的には神道の理由がほとんどで、儒教の影響は限定的ではないかと。というのは儒教の影響ならば「司法」は嫌う理由にならないので。

用明天皇の時代に蘇我氏に滅ぼされます。しかしそれは物部氏の中の一部で、聖徳太子は別の物部氏を登用しています。
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物語・由来

ニギハヤヒが宝を献上する
その後、ニギハヤヒトミビコ(=ナガスネヒコ)の妹のトミヤビメと結婚して、生まれた子がウマシマジ命です。ウマシマジは物部連(モノノベ)・穂積臣(ホズミ)・婇臣(ウネ)の祖先です。

十有二月癸巳朔丙申(四)饒速日命は物部氏の祖先
天皇はもともと饒速日命(ニギハヤヒミコト)が天から降りたと知っていました。今、忠效(タダシキマコト=忠義の意思)を示したので、褒めてもてなしました。この饒速日命(ニギハヤヒノミコト)が物部氏の祖先です。

崇神天皇(一) 崇神天皇の出自と性格(日本書紀)
御間城入彦五十瓊殖天皇(ミマキイリヒコイニエノスメラミコト崇神天皇)は稚日本根子彦大日々天皇(ワカヤマトネコヒコオオヒヒノスメラミコト=開化天皇)の第二子です。母は伊香色謎命(イカガシコメ=孝元天皇の妃で開化天皇の皇后)といいます。物部氏の遠祖の大綜麻杵(オオヘソキ)の娘です。

崇神天皇(七)大田々根子命を探し出す(日本書紀)
すぐに物部連(モノノベノムラジ)の祖先の伊香色雄(イカガシコオ)を神班物者(カミノモノアカツヒト=神に捧げるものを分ける人)にしようと占うと「吉」と出ました。
ついでに他の神を祀ろうかと占うと「吉」と出ませんでした。

崇神天皇(八)天社・国社・神地・神戸を定める(日本書紀)
11月13日。伊香色雄(イカガシコオ)に命じて、物部(モノノフ=物部氏の武人)は八十平瓮(ヤソヒラカ=平たい皿)で神に奉るものを作りました。それで大田々根子を大物主大神(オオモノヌシノオオカミ)を祀る主(カムヌシ)としました。
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