ミズハノメ

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ミズハノメ

漢字・読み罔象女神
別名弥都波能売神・ミズハノメノカミ
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概要

まとめ
イザナミカグツチ(火の神)を産んで産道を火傷した苦しみから失禁して生まれた神。
●水の女神。
●神話の中では、食料の神と結びついて描かれている。

物語・由来

イザナミの苦しみの中で失禁し生まれた女神
イザナミカグツチを産む際に女性器を火傷してしまい、それがもとで死んでしまいます。死ぬまでの間、苦しみからのたうちまわり、脱糞し失禁し、嘔吐します。その尿から産まれたのがミズハノメ神です。なんか汚い神様という印象がありますが、イザナミが苦しんだ際に産まれた神々は大抵、肥料に関する神様で、古代の農業国である日本では非常に大事なモノです。
水の女神
名前には水が走る、水が這うという意味があります。水の神様です。古代において水はとても大事なものでした。山に降った雨が川や沸き水で里にやってきて、それで田に水を引く。今なら井戸を掘るという方法もあるのですが、深い井戸を掘って地下水を汲むというのは江戸時代の話です。古代においては川か沸き水という自然の恩恵に期待するしかありません。
食料の神との結びつき
引用文を読んでもらうと分かりますが、ミズハノメは「ワクムスビトヨウケビメ・イツノウカノメ」といった食料の神と結びつきが強いです。ミズハノメは農業用水を表しているのでしょう。となると、カグツチが原因で生まれたというのは、カグツチが「焼畑農業」を表しているからなのか、カグツチが「火山」を表し、山から湧水が出る様子をミズハノメで表しているのか、どちらかじゃないかと思います。
紙すきの神
紙は植物(ミツマタや麻)の繊維を砕いて重ね合わせてつくるものです。この紙をつくるには水…特に綺麗な水が大事です。福井県今立町の大滝神社の摂社岡田神社の社伝には「乙女の姿をした女神があらわれて、『この地域は田畑となる土地が少ないが水が綺麗なので紙すきをするとよいでしょう』と紙すきの技術を伝えた」という物語が残っています。その女神が「ミズハノメ神」です。この和紙が現在の越前和紙です。
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引用

イザナミの苦しみ
次に苦しみから失禁し、尿から生まれたのが
弥都波能売神(ミツハノメノカミ)と和久産巣日神(ワクムスビノカミ)。
和久産巣日神の子供は富宇気毘売神(トヨウケビメノカミ)です。

九月甲子朔戊辰(四)嚴媛と名付ける
神武天皇道臣命(ミチノオミノミコト)に命令しました。
「今、高皇産靈尊(タカミムスビミコト)を私自らが、祀ろう。お前(=道臣命)を齋主(イワイノヌシ=祀るもの…神主のこと)として、嚴媛(イツヒメ)と名付けよう。この土の瓶(カメ)を嚴瓮(イツヘ)としよう。この火の名前を嚴香來雷(イツノカグツチ)としよう。水の名を嚴罔象女(イツノミツハノメ)としよう。食べ物の名前を嚴稻魂女(イツノウカノメ)としよう。薪の名前を嚴山雷(イツノヤマツチ)としよう。草の名前を嚴野椎(イツノヅチ)としよう」

第五段一書(二)三貴神からワクムスビまで
イザナミが焼け死んでしまうまでに、土の神の埴山姫(ハニヤマヒメ)と水の神の罔象女(ミズハノメ)が生まれました。
カグツチがハニヤマヒメを娶って稚産霊(ワクムスヒ・ワクムスビ)が生まれました。

第五段一書(三)(四)(五)火産靈
第五段一書(三)
イザナミの死後、水の神の罔象女(ミズハノメ)と土の神の埴山姫(ハニヤマヒメ)が生まれました。また天吉葛(アマノヨサヅラ)が生まれました。
第五段一書(四)
ある書によると…イザナミは火の神カグツチを生んだときに、熱に悶え苦しみました。その痛みのあまりに吐いたものが神となりました。
名前を金山彦(カナヤマヒコ)と言います。
小便が神となったものが罔象女(ミズハノメ)といいます。
大便が神となったものが埴山姫(ハニヤマヒメ)といいます。
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