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概要

まとめ
●儒教では上下関係を維持するのは「安定」「平和」のため。

儒教の上下関係

儒教が成立したのは紀元前6世紀の中国でした。このとき中国は騒乱の時代で、国があり、王が居たのですが、その王の部下が王を蔑ろにしていました。王の言うことを聞かないのですから、混乱しますよね。ここに秩序の回復を訴えたのが孔子でした。孔子は「礼」が大事として「上下関係をしっかりとするべきだ」としました。だから儒教では上下関係が非常に厳しいのです。上下関係という秩序を保つことで社会を安定させているわけです。上下関係とは平和のための手段なんです。
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日本と欧米の文化の違いと儒教の上下関係

ここに日本や欧米との「世界観」に違いがあります。
まず欧米では、これまで書いたようように「神の視点」が幅を利かせています。神から見れば人間というのは、多少の能力差や肌の色も目の色も、違いがあっても、神様という絶対的存在に比べれば、大差ないことですから、みんな「平等」です。

それに対して日本はどうかというと、「和」が大事です。和というのは「みんな仲良くしようよ」という考え方で、この和の原則は「全員一致」なんです。これは「平等」とは違います。言うなれば「同質」です。同じであることが「和」の条件なので、日本人はこの「同質」から外れることを嫌います。だから欧米人が言うところの「平等」と日本人の「平等」というのは似ているけどちょっと違うんです。日本人は「同質」と「平等」を取り違えていて、全く同じにすることに固執しますが、本来の平等はせいぜい「機会均等」という程度です。そういう意味では日本人の「和」には共産主義に近い感覚があるんですね。それはともかく日本人の和には、「平等」に近い、「立場が同じ」という性質があるわけです。
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日本の和について

これは日本の神話にも反映されています。
例えば、古事記や日本書記のお話です。出雲という国、現在の島根県を奪おうと高天原の神が考え、その対応策を話し合うことになりました。高天原の天安川(アメノヤスカワ)で神様が集まって、会議をしました。そしてその結論を段取りして実行するのがアマテラスでした。アマテラスっていうと天皇陛下のご先祖さまで、今の日本人は「すごい偉い」「強権を持ってる」と考えがちですが、実は絶対的強権力を持っていた訳じゃないんです。アマテラスは部下に命令する「王」ではなく、みんなで話し合って決めたことを実行に移す「議長」+「実行機関」という感じです。日本人の本来の世界観には上下関係というのは無いんです。大事なのはみんなで話し合って決めること。それが「和」です。
●古事記・日本書紀では崇神天皇から儒教の影響が見られ、上下関係にこだわる記述が見られます。
●ただ、儒教の上下関係は支配者階級の一部にしか影響は見られない、しかも中途半端です。
●江戸時代には封建制度を維持するために朱子学(儒教)を取り入れましたが、本来の儒教は違う上に、これまた影響は武士階級だけした。
●明治以降、昭和の大戦までの「国家神道」は実質、一神教や儒教の考えを取り込んだエセ神道というものです。戦前の父権は儒教の影響です。
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現在の日本人にはわかりづらい「儒教の上下関係」

だから日本人には儒教の上下関係というのは理屈では分かっても、本質は理解出来ません。日本人は韓国人のことを、同じ文化を持つ仲間、だと思っていました。ところが韓流ブームが起き、韓国の内情が知れてくると、「あれ、どーもおかしいぞ」と思い始めました。嫌韓ブームの根っこはこの「違和感」です。その違和感の一つがこの「上下関係」の違和感です。
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