勾大兄皇子の春日皇女への求婚歌

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継体天皇(十六)勾大兄皇子の春日皇女への求婚歌

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現代語訳

(即位7年)9月。勾大兄皇子(マガリノオオエノミコ=安閑天皇)は春日皇女(カスガノヒメミコ)を迎えました。月の夜に清談(モノガタリ)して、時間が経つのも忘れて、知らないうちに夜が明けて天が暁になりました。斐然之藻(フミツクルミヤビ=歌を作ろうとする風流な心がそのまま言葉となって口から出てくること)がたちまち言葉の形を成しました。すぐに口唱(クツデウタ=くちずさむこと)して言いました。
八嶋国(ヤシマクニ) 妻(ツマ)枕(マ)きかねて 春日(ハルヒ)の 春日(カスガ)の国に 麗(クハ)し女(メ)を 有りと聞きて 宜(ヨロ)し女を 有りと聞きて 真木(マキ)さく 檜(ヒ)の板戸(イタト)を 押し開き 我(ワレ)入り坐(マ)し あと取り  端(ツマ)取(ドリ)して 枕(マクラ)取り 端取して 妹(イモ)が手を 我に纏(マ)かしめ 我が手をば 妹に纏(マ)かしめ 真柝(マサキ)葛(ヅラ) 立たき交(アザ)はり 鹿(シシ)くしろ 熟睡(ウマイ)寝(ネ)し間に 庭(ニワ)つ鳥 鶏(カケ)は鳴くなり 野つ鳥 雉(キギシ)は響(トヨ)む 愛(ハ)しけくも いまだ言はずて 明けにけり我妹(ワギモ)
歌の訳八嶋の国で妻を娶らないでいると、(「ハルヒ」は春日の枕詞)春日の国に美しい女がいると聞いて、よろしい女がいると聞いて、(「まきさく」は檜の枕詞)檜の立派な板の戸を押し開いて、わたしは女の家に入りまして、女の足の衣服の端を取り、枕の方の衣服の端を取り、愛する人のてをわたしに巻いて、わたしの手を愛する人に巻いて、ツタ植物のように抱き合い、(「ししくしろ」は熟睡の枕詞)すっかりといい気分で眠っている間に、(「庭つ鳥」は鶏の枕詞)鶏が鳴いて、(「野つ鳥」は雉の枕詞)雉の声が響く。愛してる、とはまだ言っていないに、夜が明けていくよ
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解説

ハルヒと春日
カスガという地名があって、そこに枕詞として「ハルヒの」という言葉あった。ハルヒに漢字を当てれば、「春」「日」となる。だから、カスガという地名は「春日」となったんでしょう。つまり枕詞が漢字の由来になった。これは「庭つ鳥」が「鶏(ニワトリ)」になったのと同じでしょうね。
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原文

九月、勾大兄皇子、親聘春日皇女。於是、月夜淸談、不覺天曉。斐然之藻、忽形於言、乃口唱曰、
野絁磨倶儞 都磨々祁哿泥底 播屢比能 哿須我能倶儞々 倶婆絁謎鳴 阿利等枳々底 與慮志謎鳴 阿利等枳々底 莽紀佐倶 避能伊陀圖鳴 飫斯毗羅枳 倭例以梨魔志 阿都圖唎 都麼怒唎絁底 魔倶囉圖唎 都麼怒唎絁底 伊慕我堤鳴 倭例儞魔柯斯毎 倭我堤嗚麼 伊慕儞魔柯絁毎 麼左棄逗囉 多々企阿藏播梨 矢泪矩矢慮 于魔伊禰矢度儞 儞播都等唎 柯稽播儺倶儺梨 奴都等利 枳蟻矢播等余武 婆絁稽矩謨 伊麻娜以幡孺底 阿開儞啓梨倭蟻慕
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