稗田阿礼への勅語

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稗田阿礼への勅語

漢字・読みヒエダノアレヘノチョクゴ
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現代文訳

天武天皇は言いました。
「聞くところによると、あちこちに伝わっている歴史・伝承・神話があるが、事実とは違っていたり、嘘が混じっているらしい。だとすると今のうちのその誤りを正しておかないと、歴史・伝承・神話の趣旨が失われてしまう。
これら伝承は日本の国家組織の原理を表している。正しい歴史を編纂して後世に伝えようと思う」
その頃、稗田阿礼(ヒエダノアレ)という28歳の舎人(トネリ)がいました。頭が良く、一目見ただけで記憶でき、一度覚えると忘れなかった。そこで天皇は阿礼に日本各地の伝承や歴史を読み習わせました。ところが天武天皇が亡くなって、歴史書編纂は実行されずじまいでした。
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解説

記紀は歴史書か神話本か
天武天皇は日本が国として成り立つには歴史が必要と考えたようです。これは日本書紀が漢文で書かれていてハッキリと中国向けに書かれていることからも分かります。
その中で単なる建国神話ではなくて、宇宙の始まり、始まりから存在する神と天皇の系譜を、一続きの物語として編纂することで、天皇は特別な存在として主張したかったのでしょう。

ところで稗田阿礼は舎人とされています。舎人は男性職の名称ですので、男性と言われますが、稗田氏が猿女一族(=アメノウズメを祖神とする)であることから柳田邦男は「稗田阿礼は女性」としています。このあたりは結論の出ない話で置いておきます。

文の中に、一度聴いたらすぐ記憶して忘れない、というものがあります。稗田阿礼はサヴァン症候群なのかもしれません。確かにこれだけの文章を記憶はさすがに難しい。

サヴァン症候群は自閉症の人がごくたまに見せる能力の偏りです。コレに関しては色々と説があって、そもそも自閉症ではないのではないか?という説もありハッキリしませんが、サヴァン症候群自体は古代からあったに違いありません。
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歴史背景

原文

ここに天皇詔りたまわく、「朕聞く、諸家のもてる帝紀および本辭、既に正實に違ひ、多く虚僞を加ふと、今の時にあたり、その失を改めずは、いまだ幾年を経ずして、その旨、滅びなむとす。これすなわち邦家の經緯、王化の鴻基なり。故、これ帝紀を撰録し、旧辞を討覈して、偽りを削り、実を定實めて、後の葉に流へむと欲ふ」とのりたまひき。時に舍人、有り。姓は稗田、名は阿禮。年はこれ廿八。人と爲り聰明にして、。目に度れば、口に誦み、耳に拂るれば心に勒す。即ち阿禮に勅語して、帝皇の日繼及び、先代の旧辞を誦に習はしめたまひき。然れども運移り世異りて。未だその事を行ひたまはざりき。
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