北朝鮮が弾道ミサイル発射…日米中韓の状況まとめ

記事内には「文在寅が大統領に就任して初めて」みたいな書き方をしていて、なんだか北朝鮮がミサイル発射をいっ時でも我慢していたかのような口ぶりなんですが、文在寅が就任したのが5月10日であることを考えると、脅迫・恫喝といよりは祝砲なんじゃないかと疑うタイミングのミサイル発射です。
2017年のミサイル発射は
4月4日。
4月16日。
4月25日。
５月14日。
と今回で4回目。2016年2月に衛星を打ち上げたこと（つまり大陸間弾道ミサイルの開発は十分可能ってこと）と、2016年9月の5回目の核実験を考えるとこの危機の高まりは決して「気のせい」なんかではないのが分かるはずです。

中国のメンツ丸潰れ
中国はハッキリとは報道や発表はありませんが北朝鮮には圧力をかけていたし、そういう約束がアメリカとあったはず。しかし、今回のミサイル発射によって中国は当てにしてはいけないというのがハッキリ・・・いや当てにならないのはもう、とっくの昔に分かっていました。北朝鮮が中国のメンツを立てたことは、ここ最近ではないですからね。アメリカは中国と交渉すること自体が時間の無駄。アメリカとしては北朝鮮については中国の顔を立ててやりたいくらいなのでしょうが、もう不可能じゃないでしょうか。せめて国境封鎖・石油ストップなどで大国の意地を見せてくれればいい。そのくらいはしないと今後、アジアで「大国」と言い張る根拠がなくなりますし。
あとはアメリカ、日本、そして韓国がどうするのかという問題に移ります。


アメリカは一歩前進？
アメリカの理想は北朝鮮が明確にハッキリと「侵略」すること。
そうすれば大義名分を得られます。
しかしミサイル発射でも、十分といえば十分。北朝鮮がこのままいけばアメリカに核を落とせるようになるのは間違いない状況でミサイル発射ですから、これは「やるぞ」という意思表明です。爆撃をする大義名分は十分ありますが、できれば誰もがアメリカを支持したくなるような「事実」が欲しいものです。各国が「アメリカが爆撃したけど、それじゃあ仕方ない」と考える状態です。
そう言う意味では一歩前進。
しかし北朝鮮はギリギリを歩き、境界線は踏み越えない。そう言う意味では何も変わらないということでもあります。

日本は準備中
日本は事前に「北朝鮮でミサイル発射の兆候があるよ」と新聞で報道がありました。それを受けて韓国では「日本が朝鮮戦争を煽っている」と批判がありましたが、そんな批判も北朝鮮のミサイル発射で日本の報道の正しさが証明されたわけです。
社会党（社民党）がかつて拉致被害者を「嘘つき」呼ばわりしていたのに、北朝鮮が自ら拉致を認めてメンツが潰れ、その後、延々とそのことをネットで突っ込まれることになるのにちょっと似ているなと。
日本は着々と有事の際の在韓邦人の避難やその他の方策を決めている様子。共謀罪もその中の一つとして処理されそう（本来は関係ないが、国民の中ではそういう認識になるのではないかなと）。日本が準備を進めるのは国民を守るためには当然のこと。それが無駄に終わっても、しないわけにはいかないことです。
個人的には朝鮮半島の情勢が動くのは6月以降で、年内にあるかないかってことだと思います。それは空爆や戦争という意味もありますが、別の結末（金正恩と幹部の亡命など）を含めての話です。


韓国は変わらず
当事者であるはずの韓国では文在寅の就任の熱気でまだ現実が見えていない。韓国としては北朝鮮と融和し、統一、その結果、核を持った「統一朝鮮」が生まれると思っているので、北朝鮮問題をいじって欲しいとは思っていない。しかし、統一した時に北朝鮮の政府が実権を手放すわけがない…と、第三者は考えるが、韓国人は考えていない。韓国としてはミサイル自体を「大したことじゃない」と目を瞑ることになるでしょう。諸外国から見ると「現実逃避」に見えるんですが、韓国には韓国の「価値観・文化・正義」があるのですから、差し引かないといけないでしょうね。

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• Page81　文在寅大統領誕生で韓国の問題が何もかも好転する理由
• Page82　韓国の失業率の事情と朴槿恵の弾劾と文在寅の熱狂（2017年4月失業率と数字の背景）
• Page83　北朝鮮が弾道ミサイル発射…日米中韓の状況まとめ
• Page84　ついに文在寅大統領が北朝鮮との軍事衝突の可能性に言及
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• Page86　THAADのアメリカ・中国・韓国の認識の違い
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