天の逆手を打って篭もる言代主神

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天の逆手を打って篭もる言代主神

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原文

故爾に天鳥船神を遣はして、八重言代主神を徴し来て、問ひ賜ひし時に、其の父の大神に語りて言ひけらく、「恐し。此の国は、天つ神の御子に立奉らむ。」といひて、即ち其の船を蹈み傾けて、天の逆手を青柴垣に打ち成して、隠りき。

現代語訳

タケミカヅチは天鳥船神(アマノトリフネ神)を派遣して、八重言代主神(ヤエコトシロヌシ神)を探して呼び寄せて、国譲りを迫りました。
すると父の大神(=大国主神のこと)に語って言いました。
「かしこまりました。
この国(葦原中国)は天津神の御子に譲りましょう」

事代主神(コトシロヌシ神)はすぐに船を踏んで傾け、天の逆手(アマノサカテ)を打って、船を青柴垣に変えて、そこに篭もりました。
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解説

オオクニヌシは息子のコトシロヌシに決断をゆだね、コトシロヌシに尋ねると、あっさりとOK。その後、天の逆手を打って、海の中に消えてしまいます……というところまでです。
天の逆手(アマノサカテ)
どういう所作なのか、どんな意味合いなのかもはっきりしないものです。呪いという人もいます。

青柴垣
出雲では事代主のこのくだりを再現した青柴垣神事が現在でも続いています。神事では当屋と呼ばれる2人が長期間の潔斎を行い、フラフラになります(現在でも厳しい規律があるかは分からないけど)。

コトシロヌシがあっさりとOKした理由は?
古事記は当然後日談ですから、本当は大和朝廷と出雲の間に血で血を洗う血なまぐさい戦いがあった…ということもあります。コトシロヌシはこの後の神武天皇綏靖天皇に娘を嫁がせています。コトシロヌシは本来は大和の神であり、出雲と大和の移行をスムーズにした存在、という見方も出来ます。
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