塩満珠と塩乾珠

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塩満珠と塩乾珠

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原文

若し其れ然為たまふ事を恨怨みて攻め戦はば、塩盈珠を出して溺らし、若し其れ愁ひ請さば、塩乾珠を出して活かし、如此惚まし苦しめたまへ。」と云ひて、塩盈珠、塩乾珠并せて両個を授けて、即ち悉に和邇魚どもを召び集めて、問ひて曰ひけらく、

物語・由来

(海神のセリフの続き)
「もし、それ(水田の不作による困窮)を理由にして、恨んで、あなたを攻めて来たら、この塩盈珠(シオミツタマ)を出して使い、溺れさせてください。それでもしも、助けを望んだら、この塩乾珠(シオフルタマ)を使って助けなさい。そうやって、苦しめ悩ましなさい」
と言って、塩盈珠(シオミツタマ)・塩乾珠(シオフルタマ)の二つを火遠理命(ホオリ命)に渡し、すぐに和邇魚(=ワニ)を集めて言いました。
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解説

釣り針をなくしたときとは違う
釣り針を無くして、弁償するからごめんねと、言ったけども許してはくれなかった――その経緯とは違い、今回は「水田の不作による困窮」を恨んで弟ホオリ命を兄ホデリ命が責めるのは「口撃」ではなく、「攻め戦はば」と書き下し文にあるようにもっと現実的な「喧嘩」のよう。かれらが神であり、氏族であり、政治勢力と考えるならば「戦争」となります。
単なる兄弟げんかのイザコザではなくて、大問題に発展しそうな予感も。

ここでシオミツタマとシオフルタマというアイテムが登場。これによってホデリを懲らしめるわけです。しかし「水の神」である「ワダツミ」が授けたアイテムは「塩」関連です。塩水では稲は育たないので違和感がありますが、「干潮」「満潮」を表しているのだろうな、くらいに深く考えないようにしましょう。
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