汝は一道に向ひたまへ

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汝は一道に向ひたまへ

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現代文訳

仲哀天皇は神託を受けて、

「高いところに上って西を見ても国は見えない。
ただ、海があるだけ」

と言い、この神託は嘘だと考えて、琴を弾くのをやめて、黙ってしまいました。

するとこの神はひどく怒り

「そもそも、この天下は、おまえの収める国ではない。おまえは死んでしまえ!!」

と言いました。
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解説

軽い! 天皇の命!
天皇は神の血を引く、神そのものだったはずです。アマテラスニニギ神武天皇とその属性は徐々にまるきり神というものから、ほとんど人間へと変化してしまいました。それでも、天皇は特別な存在だったはずです。

そもそもこの古事記という物語は、「天皇は神の子」という話を残すことでその権力を強めつつ、持続させることにあったはずです。それが、神がかった皇后よりも、随分と存在が薄い。

この場面にある仲哀天皇は儀式に関わる神官という役割から出ることはありません。それは天皇が「神官」だったからです。神ではなく、神を祀る職業に過ぎなかったからです。だから「天皇」の物語は少ない。必然、天皇ではない人物の活躍が増えた、のではないかと思います。

景行天皇もそうでしたが、脇役が強いなぁ。

神の正体は知れず
神の名前がまだ出ません。
なぜか? そういうものだったからでしょう。

巫女に神が降りる。でも、その神が誰かが問題です。悪い神が嘘を付いているかもしれないからです。そうなれば、無視もします。後に神は「住吉三神」と判明しますが、この時点では、何処の馬の骨とも分からない「神」です(!!)。仲哀天皇が疑うのも仕方が無い。

ここで間違った判断をすれば、国民が苦しむのです。仲哀天皇の行動は責任ある統治者の正しい行動とも言えます。
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原文

ここに天皇答へて白(マヲ)したまはく、「高き地(トコロ)に登りて西の方を見れば、国土(クニ)は見えず。ただ大海のみあり」とまをしたまひて、詐(イツハリ)せす神と謂(オモ)ほして、御琴(ミコト)を押し退(ソ)けて控(ヒ)きたまはず、黙(モダ)坐(イマ)しき。ここにその神大(イタ)く忿(イカ)りて詔(ノ)りたまはく、「凡(オホヨ)そこの天下(アメノシタ)は、汝(イマシ)の知らすべき国にあらず。汝は一道(ヒトミチ)に向ひたまへ」とのりたまひき。
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