第二段本文・第三段本文 神代七代

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原文

第二段本文
次有神。埿土煑尊(埿土、此云于毗尼)。沙土煑尊(沙土、此云須毗尼)。亦曰埿土根尊・沙土根尊。次有神。大戸之道尊。一云、大戸之邊。大苫邊尊。亦曰大戸摩彦尊・大戸摩姫尊。亦曰大富道尊・大富邊尊。次有神。面足尊・惶根尊。亦曰吾屋惶根尊。亦曰忌橿城尊。亦曰青橿城根尊。亦曰吾屋橿城尊。次有神。伊弉諾尊・伊弉冉尊。
第三段本文
凡八神矣。乾坤之道、相參而化。所以、成此男女。自国常立尊、迄伊弉諾尊・伊弉冉尊、是謂神世七代者矣。

現代文訳

次に現れた神は泥土煮尊(ウヒジニ)です。
別名を埿土根尊(ウヒジネ)と言います。

次に現れた神は沙土煑尊(スヒジニ)です。
別名を沙土根尊(スヒジネ)と言います。

次に現れた神は大戸之道尊(オオトノジ)です。
一説によると大戸之邊(オオトノベ)とも言われます。

次に現れた神は大苫邊尊(オオトマベ)です。
この二柱の神は別名を大戸摩彦尊(オオトマヒコ)と大戸摩姫尊(オオトマヒメ)と言います。また別名を大富道尊(オオトミヂ)と大富邊尊(オオトミベ)と言います。


次に現れた神は面足尊(オモタル)・惶根尊(カシコネ)といいます。
別名を吾屋惶根尊(アヤカシコネ)、忌橿城尊(イミカシキ)、青橿城根尊(アオカシキネ)、吾屋橿城尊(アヤカシキネ)と言います。


次に現れたのが伊弉諾尊(イザナギ)・伊弉冉尊(イザナミ)です。

これらの八柱の神は天の道と地の道が交わって生まれました。それで男女となっています。国常立尊(クニノトコタチミコト)から伊弉諾尊(イザナギミコト)・伊弉冉尊(イザナミミコト)までを神代七代と呼びます。
古事記の対応箇所
神世七代
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解説

古事記の「神世七代」に対応しています。
神の細かな対応に関しては別途ページを設けたいと思います。

ここでは二段と三段をまとめています。三段に「天の道と地の道が交わって生まれたから男女の神となっている」とあるように、天と地があることが男女が生まれた理由づけとなっています。
中国の影響とは限らない
天と地が交わって生まれるという考えを「中国の陰陽思想の影響」と見ることが多いですが、天地の思想はそもそも神話ではよくある形なので、「中国から」というのは必ずしも正しいとは限らないです。
天と地は神話のステレオタイプ
同様の神話はエジプトや他の地域でもあります。珍しいものではありません。天から雨が降り、地に植物が生える。これを雨を精子と考えると、大地が妊娠して植物が生える、という図式になります。そして大地は地母神として崇められます。
●エジプトの場合は地の神ゲブと天の女神ヌト。この場合天が女神となっている。
●中国では伏羲と女媧。
●ギリシャ神話ではガイア(地母神)が自らウラノス(天)を生み、この母子の間に生まれたのがティターン(タイタン=巨人)。ティターンの一人であるクロノスの子供がゼウス。
●一神教では神が天も地も想像している。

日本では上記の男女の神の対が「イザナギイザナミ」にあたるのかというと、ちょっと違う。天地は自然と別れ、その過程で神が生まれています。それとは別にイザナギとイザナミは日本を作り、八百万の神を生んでいるわけです。つまり天地が分かれることと、日本という島々を作った神が別々になるわけです。

それは、複数の神話が重なっているためです。日本人は海洋民族で、地形上神々が最後に流れ着くところです。神話が重なることはむしろ自然です。
●7日掛けて世界を作ったという聖書の創世記が有名ですが、それは第一章で、第二章にはアダムとイブが関わる別の創世記が語られます。神話はいくつもの神話が重なり出来上がるもので、多少の矛盾は消えていった(消されたというべきか)神話の残りがのようなものです。
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