第五段一書(一)三貴神の誕生

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第五段一書(一)三貴神の誕生

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原文

一書曰、伊弉諾尊曰、吾欲生御宇之珍子、乃以左手持白銅鏡、則有化出之神。是謂大日孁尊。右手持白銅鏡、則有化出之神。是謂月弓尊。又廻首顧眄之間、則有化神。是謂素戔鳴尊。卽大日孁尊及月弓尊、並是質性明麗。故使照臨天地。素戔鳴尊、是性好殘害。故令下治根国。珍、此云于圖。顧眄之間、此云美屢摩沙可梨爾。

現代文訳

第五段一書(一)
ある書によると……
イザナギは言いました。
「わたしは天下を治めるべき子を産みたい」
それで左手に白銅の鏡を持つと、それが変化して神が生まれました。それが大日孁尊(オオヒルメ)です。
次に右手に白銅の鏡を持つと、変化して神が生まれました。これが月弓尊(ツキヨミ)です。
また首を回して、よそ見をしている間に生まれたのが素戔鳴尊(スサノオ)です。

オオヒルメとツキヨミはどちらも明るく美しいものでした。両者は天地を照らしました。しかしスサノオは残虐なので、根の国(=死者の国)を収めました。
珍は于圖(ウズ)といいます。顧眄之間は美屢摩沙可梨爾(ミルマサカリニといいます)

古事記の対応箇所
三貴神の誕生
三貴神の分割統治
荒ぶる速須佐之男命は母恋しく
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解説

後に天照大神が「鏡を私だと思って祭りなさい」とニニギに託すとされる「鏡」から天照大神ことオオヒルメが生まれています。

鏡は太陽の象徴ということになります。
しかし鏡の語源は「カガメ」で「蛇の目」とする説もあります。鏡餅が白い蛇がとぐろを巻いていることを模していること、また、蛇が古代においてネズミ避けの力を持ち、豊穣の象徴だったからです。
鏡と蛇が繋がったとしてもおかしくはありません。つまり、穀物を育む太陽(=鏡)と、収穫した穀物を守る蛇は、セットということです。

スサノオの残虐さと出生
イザナギイザナミのハッキリとした意志から生まれたオオヒルメとツキヨミに対して、よそ見している間に生まれたスサノオ。衝動的な欲望を表しているんでしょう。
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