第五段一書(三)(四)(五)火産靈

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第五段一書(三)(四)(五)火産靈

漢字・読みホムスヒ
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原文

第五段一書(三)
一書曰、伊弉冉尊、生火産靈時、爲子所焦、而神退矣。亦云、神避。其且神退之時、則生水神罔象女及土神埴山姫、又生天吉葛。天吉葛、此云阿摩能與佐圖羅。一云、與曾豆羅。
第五段一書(四)
一書曰、伊弉冉尊、且生火神軻遇突智之時、悶熱懊悩。因爲吐。此化爲神。名曰金山彦。次小便。化爲神。名曰罔象女。次大便。化爲神。名曰埴山媛。
第五段一書(五)
一書曰、伊弉冉尊、生火神時、被灼而神退去矣。故葬於紀伊国熊野之有馬村焉。土俗祭此神之魂者、花時亦以花祭。又用鼓吹幡旗、歌舞而祭矣。
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現代文訳

第五段一書(三)
ある書によると…イザナミはホムスヒ(火産靈・ホムスビ)を生んだときに、その子のために焼け死んでしまい、神ではなくなってしまいました。

イザナミの死後、水の神の罔象女(ミズハノメ)と土の神の埴山姫(ハニヤマヒメ)が生まれました。また天吉葛(アマノヨサヅラ)が生まれました。
天吉葛は「阿摩能與佐圖羅(アマノヨサヅラ)」といいます。もしくは與曾豆羅 (ヨソヅラ)といいます

第五段一書(四)
ある書によると…イザナミは火の神カグツチを生んだときに、熱に悶え苦しみました。その痛みのあまりに吐いたものが神となりました。
名前を金山彦(カナヤマヒコ)と言います。
小便が神となったものが罔象女(ミズハノメ)といいます。
大便が神となったものが埴山姫(ハニヤマヒメ)といいます。
第五段一書(五)
ある書によると…イザナミは火の神を生んだときに、その火に焼かれて死んでしまいました。
紀伊国熊野の有馬村に葬られました。
この土地では神の魂を、花が咲くときに花をささげて祀り、太鼓を馴らし、笛を吹き、旗を振って、歌い踊ります。
古事記の対応箇所
刀(剣)から生まれた神
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解説

本によっては「一書」の割り振りが違うんですね。ややこしいなぁ。
それはともかく。
吐しゃ物が神に?
吐しゃ物がカナヤマヒコという「鉱山・鉱物」の神と変化したのは、金属を溶かしたものが吐しゃ物に似ているから、というのがもっともらしい説明となっています。でも、どうもピンと来ませんね。
農業にとって「金属器」は耕作を簡単にする「農業革命」でした。カナヤマヒコという金属系の神がミズハノメ・ハニヤマヒメと共に語られるのは、農具としてなのかも

ミズハノメとハニヤマヒメ
ミズハノメは名前からして水でありつつ、尚且つ「おしっこ」の神。ハニヤマヒメは「山」かと思えば「うんこ」の神。どちらの解釈としても「農業」に関わる神です。
カグツチの価値
カグツチは火の神ですが、火の神がミズハノメ・ハニヤマヒメという農業の神と関わって語られるのは「焼き畑農業」の名残ではないか? と考えるのは突飛でしょうか。
火の神なのに名前に「土(ツチ)」が入っているのも偶然とは思えないんですよね。
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