豊玉姫の出産とメルシナ型神話

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豊玉姫の出産とメルシナ型神話

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物語・由来

海幸ことヒコホホデミ(ホオリ)は豊玉姫を娶りました。しかし、子供を産む様子を見るなと言われるのに、ついつい見てしまって、その正体を知ってしまいます。その結果、夫婦は別れてしまいました。
天孫であるヒコホホデミ(ホオリ)は血統で言うと天津神です。またヒコホホデミ(ホオリ)の母親はコノハナサクヤヒメで、コノハナサクヤヒメオオヤマヅミの娘。つまりコノハナサクウヤヒメは山の血統です。となると、ヒコホホデミは天と地のハイブリッドです。ここに海神の娘の豊玉姫の「海」の血統が加わる事で、天・地・海が備わり、この世界のすべてを統べるに相応しい「血統」となります。
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メルシナ型神話

さて。
ヒコホホデミ(ホオリ)のように人間ではない異形の存在を妻にするという神話のことをメルシナ型神話といいます。世界の神話には異形として「蛇」「人魚」「スッポン」ということもあります。

豊玉姫の正体は「サメ」「鰐」「竜」で、ともかく「人間じゃない」生き物でした。古代では集団が人間ではない生き物を特別視して信仰することはよくあります。これをトーテミズムといいます。トーテムの対象は蛇や人魚やスッポンやオオカミの子孫だったり、熊の子孫だったりするのです。こういった集団では、特別視した「異形」の扮装をして儀式を行います。儀式の中で同化するわけです。これは秘儀であり、部外者には見られてはいけないとすることが多く、これを「集団外の婿」が覗き見た場合、「離婚」もありました。
●古代では外部から婿を入れるというケースは少なかった。
●集団が大きくなり、他集団との交流が増えると、政略結婚もあるが、外部との結婚が増える。するとトーテミズムとの集団との結婚が増えた?
⚫︎参考:貉龍君と嫗姫の物語(ベトナム神話)
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メルシナ型神話の共通点

こういったトーテミズムが豊玉姫の出産に反映されているのではないか?とも言われています。このメルシナ型神話の共通点は、異形の妻との間に出来た子供が後に「英雄」「偉人」になるということです。
●子供が英雄になる、というのは「ある集団の首長の男」と「トーテミズム集団の首長の娘」との婚姻によって、両者の融合が果たされ、更なる発展を果たすためではないか?とも思います。
●二つの氏族が結婚によって融合し、大きな勢力と成り、文化・文明だけでなく、戦争にも強くなるわけです。
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