天浮橋(アメノウキハシ)

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天の浮橋

漢字・読みアメノウキハシ
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古代の人にとっての「橋」について

古代においては橋を掛ける技術と言うのが未発達でした。今でこそ、川には橋がバンバン掛けられますが、当時はそういうわけにはいきません。

古代の人にとって川は簡単に越えられるものではありませんでした。向こう岸は見えるには見えますが、近いようで遠い場所でした。もちろん船はあったのだから向こう側には行けるのですが、それでも気軽という訳ではありません。

川の向こうは別の神がいる別の世界です。
川は境界です。
川は国境と言ってもいいものです。
川はその土地の端、世界の端でした。
その端と端を結ぶモノが「橋」でした。


橋を渡るということには、世界を飛び越えるというニュアンスが入っています。
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浮橋とは

浮橋というのは、船を浮かべて数珠つなぎにしたもので、この上を歩いて渡るタイプの橋のことを指しています。

現在のような、川の上に掛けるタイプではないのですから、川が氾濫すれば橋は綺麗さっぱり無くなるでしょう。おそらく毎年、下手すれば一年に数回も橋が流されるのも珍しくないはずです(まぁ、壊れるたびに治せばですが)。

個人的な考えですが、「天の浮橋」という言葉には、そういう「無くなってしまう」「儚い」という意味があったのではないか?と思います。どうも「橋」というと、ガッチリとした印象を現代の私たちは持ってしまいますが、古代の人にはそういう「儚い」イメージがあったのではないでしょうか?
●浮橋を渡る浮遊感が、天界のイメージと重なったのかもしれない。
●橋とは虹とも言われます。
●朝鮮・台湾・アッサム(インド)・中国・ポリネシアに虹の橋の観念がある。
●モンゴルにも同様の観念があり、虹の橋で天上と繋がっているとする。
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