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韓国の祖霊信仰
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まとめ
●韓国は先祖と同一体という感覚がある。
●同一体と感じる条件は「血」。
●韓国の「祖霊信仰」はこういった考え。
●日本の祖霊信仰は「先祖の祟りを防ぐ」ことにある。
●よって先祖だけではなく全ての「霊」は鎮魂したいと思っている。
●また日本が重んじるのは血よりは「家」。
●日本と韓国はまったく違う文化。
●韓国は先祖と同一体という感覚がある。
●同一体と感じる条件は「血」。
●韓国の「祖霊信仰」はこういった考え。
●日本の祖霊信仰は「先祖の祟りを防ぐ」ことにある。
●よって先祖だけではなく全ての「霊」は鎮魂したいと思っている。
●また日本が重んじるのは血よりは「家」。
●日本と韓国はまったく違う文化。
日本と韓国の「祖霊信仰」は違う
日本人は毎年、お盆やお正月や春分・秋分の日(お彼岸)に墓参りをします。地域や人によっては天気が良ければ毎週墓参りをします。日本人が「ご先祖さま」を敬っているからです。これを祖霊信仰と言います。
韓国や中国でも祖霊信仰を行っているので、日本と韓国と中国では「同じ文化」「同じ風習」を共有していると思いがちです。ところが、日韓中の祖霊信仰は傍目には同じように見えても本質が全く違います。
まず日本人の祖霊信仰について話していこうと思います。
日本人は先祖を敬ってはいますが、その本質は御霊信仰です。御霊信仰というのは、未練や怒りを残して死んでいった人を祟らないようにしっかりと祀るという考え方です。そして、しっかりと祀れば、祟らないどころか、あなたをしっかりと守る神様となってくれるのです。これは古代から続く「日本人の神との関わり方」です。
韓国や中国でも祖霊信仰を行っているので、日本と韓国と中国では「同じ文化」「同じ風習」を共有していると思いがちです。ところが、日韓中の祖霊信仰は傍目には同じように見えても本質が全く違います。
まず日本人の祖霊信仰について話していこうと思います。
日本人は先祖を敬ってはいますが、その本質は御霊信仰です。御霊信仰というのは、未練や怒りを残して死んでいった人を祟らないようにしっかりと祀るという考え方です。そして、しっかりと祀れば、祟らないどころか、あなたをしっかりと守る神様となってくれるのです。これは古代から続く「日本人の神との関わり方」です。
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親戚女性の話
例えば私には70代親戚女性がいます。この女性はある日から右肩が重くて仕方がないと思うようになりました。そこでお寺に相談すると、「父方に名前も付けられなかった水子がいる」と言うのです。それで、その女性は墓の隅に供養のための碑を建てたところ、右肩の違和感が無くなった、というのです。その親戚女性が生まれたのは戦前で、当時は名前も付けられずに死んでいった子供なんて幾らでもいるのです。大体、生き残っているだけでも「運がいい」という時代でしたから、そりゃ、「父方に名前の付けられていない子」が居ないわけが無いんです。8割か9割は居ますし、「父方」となれば幾らでも遡れるのだから、言ったもん勝ちですよ。でも、そんなことはどーでもいいのです。
問題は日本人の「神(霊体=故人)」に対する基本姿勢です。
日本人は霊は放置していれば祟ると思っているのです。これは大事なポイントです。日本人が墓参りに行くのも、この動機が大きいのです。祟らないようにしっかりと祀る、祀ることで自分を守ってくれる守護神になる。そういう感覚です。だから子孫には先祖を祀る「義務」があるのです。祀らないと大変なことになるんです。
それに対して、儒教国である韓国は全く違います。祖霊信仰はしているのです。ですが、祖霊信仰の動機が違うのです。
問題は日本人の「神(霊体=故人)」に対する基本姿勢です。
日本人は霊は放置していれば祟ると思っているのです。これは大事なポイントです。日本人が墓参りに行くのも、この動機が大きいのです。祟らないようにしっかりと祀る、祀ることで自分を守ってくれる守護神になる。そういう感覚です。だから子孫には先祖を祀る「義務」があるのです。祀らないと大変なことになるんです。
それに対して、儒教国である韓国は全く違います。祖霊信仰はしているのです。ですが、祖霊信仰の動機が違うのです。
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儒教の先祖崇拝
儒教では、「あなたの存在の根本は何か?」と問われた時、「父」というのが答えです。お父さんがいなければ、あなたは存在しない。生まれてこない。だからお父さんが大事な存在なわけです。そしてお父さんはお爺ちゃんがいないと生まれてこなかった。だから、お爺ちゃんが大事です。そうやって曽祖父、曽々祖父と存在の根本をたぐっていくから「ご先祖さまを敬う」のです。そうしてご先祖様を敬うことによって、儒教の韓国人は「先祖と一体」となります。韓国人は先祖と同一体なんです。つまり韓国人は子子孫孫とつながる限り、永遠の命を持っていることになります。
意味がわからないでしょう?
それは日本人が『先祖と自分の間に儒教的なつながり』を持っていないからです。日本人はなんだかんだ言っても中韓に比べれば、はるかに「個人主義」なんです。
『そうは言っても、戦中の日本の家族は「父権」が強かったじゃないか!』
と突っ込む人がいるかもしれません。確かに戦前の日本は儒教的で、非常に父親が強い時代があったのですね。日本は江戸時代から朱子学(儒教)を武士が取り入れました。それが明治のときに国家神道の形成に影響したのだと思います。しかし、それでも江戸時代の日本の朱子学(儒教)とて本来の朱子学(儒教)とは全く意味が違います。
意味がわからないでしょう?
それは日本人が『先祖と自分の間に儒教的なつながり』を持っていないからです。日本人はなんだかんだ言っても中韓に比べれば、はるかに「個人主義」なんです。
『そうは言っても、戦中の日本の家族は「父権」が強かったじゃないか!』
と突っ込む人がいるかもしれません。確かに戦前の日本は儒教的で、非常に父親が強い時代があったのですね。日本は江戸時代から朱子学(儒教)を武士が取り入れました。それが明治のときに国家神道の形成に影響したのだと思います。しかし、それでも江戸時代の日本の朱子学(儒教)とて本来の朱子学(儒教)とは全く意味が違います。
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日本の儒教は本来の儒教とは違う
例えば、日本の江戸時代、武士の家に子供が一人もできなかったとします。まぁ、そういうことも珍しくないでしょう。そのとき『家』を存続させるには誰かを養子に迎えないといけない。では、どの子供を養子にするのかというと、よくあるパターンが『上司の子』です。上司の子供のうち、家督を継ぐことのない次男や三男を養子に迎えるのです。当然、上司は養子に出した我が子を可愛がるので、出世しやすいでしょう。それで『家』は発展しやすい。もう一つのパターンは『優秀な子を養子にする』というもの。全然、親戚でもなんでもないが、利発な子を迎えて家を継がせるのです。これまた『家』の発展を願ってのことです。
では朝鮮の場合はどうかというと、『同じ名字の子』を養子に迎えるのです。なぜかというと、同じ苗字の人は父・祖父・曽祖父と手繰っていけば、どこかで『同じ先祖』に当たるからです。そして先祖が同じであるということは「同一体」という感覚があるのです。
では朝鮮の場合はどうかというと、『同じ名字の子』を養子に迎えるのです。なぜかというと、同じ苗字の人は父・祖父・曽祖父と手繰っていけば、どこかで『同じ先祖』に当たるからです。そして先祖が同じであるということは「同一体」という感覚があるのです。
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家か血か
日本が重んじているのは『家』です。そして朝鮮が重んじているのが『血』です。日本は血縁である必要はなく、家の名を存続させてくれる可能性のある『優秀』な人物を求めます。それに対して、朝鮮はあくまで『血』です。なぜなら、血統の違う人物では『同一体』『永遠の命』となることが出来ないからです。ちなみに長男は家督を継ぐと同時に子孫を残すことが「義務」となります。それは自分と先祖の命をつなぎ、同一体となる子孫を残さないといけないからです。
日本人と中韓の『祖霊信仰』がまったく違う動機によって行われていることがわかったでしょうか? この『韓国人が先祖と同一体になり、なおかつ、子孫とも同一体となる』という「思想」を持っているんだと考えると、様々な疑問が溶けるのです。
日本人と中韓の『祖霊信仰』がまったく違う動機によって行われていることがわかったでしょうか? この『韓国人が先祖と同一体になり、なおかつ、子孫とも同一体となる』という「思想」を持っているんだと考えると、様々な疑問が溶けるのです。
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死ぬほどスッキリする韓国ニュース解説(連載)の表紙へ
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