「韓国人に生まれなくて良かった」で考える…韓流は嫌韓の始まり

元駐韓大使の武藤 正敏さんが本を出しました。ネット上で同名のコラムを書いていてそちらもかなり話題になっていたのを覚えています。本はその公表を受けて、なんでしょう。韓国の記事をちょくちょく見ている私のような人にとっては、斬新な考えではないのですが、それを元駐韓大使というかなり責任のある地位の人が退職後とはいえ口にするのはなかなか衝撃的でした。
で、その本がコレ。

その本を東亜日報さんがこき下ろしています。私が気になったのは最後の一文です。

日本人が本音と建前を使い分けるのは、もめ事を避けるためです。本音をさらけ出したところでどうにもならないのだから、隠しておく。そうして穏便に事を済ます。それが「正しいかどうか」はさておいて、日本人はとにかく、揉め事が嫌い。腹の中で「韓国人じゃなくてよかったー」と思っていても、そんな事を駐韓大使がこれ見よがしに口にする訳がない。むしろ本音を隠すってことは「韓国を立てている」のです。韓国に気遣い、慮（オモンバカ）っていた。つまり、立派な大人です。エリートほど本音と建前は使い分けないといけないものです。東亜日報さんは、本音をあらわにした武藤さんを「未成熟な精神世界と歪んだ性格」と言っていますが、本音を隠していたこと自体は悪いことではないし、その上、コラムを見る限り、武藤さんの本音は真っ当で冷静で客観的にしか思えない。

というか、韓国に住み、よく見知ったからこその結論でしょう。
知らなきゃ、そんなことは思わなかった。
知韓だからこその結論なんです。

よく日本が嫌韓になったのは「李明博による天皇侮辱からだ」という意見があるのですが、それは一つの爆発するきっかけであって、嫌韓の萌芽は「韓流」からだと私は考えています。韓流以前、日本は韓国にほとんど興味がなかった。そこに韓流がやってきた。音楽やドラマの韓流という見た目は美しいものを見て熱狂したが、そんな表面を見知っただけで満足する訳がない。日本人のオタク体質は何もアニメオタクだけの性質じゃないのです。もっと韓国について知っていこうとした。上っ面だけで終わると思ったら大間違いですよ。いいところも悪いところも併せ呑むのが普通なんですが、「悪いところ」が多すぎたんでしょうね。悪いというか、日韓の文化があまりに違い過ぎたのです。韓流を一枚はがしたら酷いものだった。だから共感できなくなった。

日本人が韓国を知ったら嫌いになった。
ただそれだけのことです。

嫌韓の厄介なところは「政治的」な策略で生まれたものではないってことです。私は韓流さえなかったら、嫌韓は生まれなかったと思います。割と本気で。韓流は韓国の政府の援助によって広がったのですから、嫌韓は韓国が生み出したものだと言えますね。

おまけ
ところで、武藤さんは全然「嫌韓」感情的なことは書いていません。

もっと冷静に数字を上げて説明しています。コレコレこうだから韓国はほんと大変だ、だから韓国人じゃなくてよかった…と。一読すれば決して「未成熟な精神世界と歪んだ性格」ではないと分かってもらえると思います。あと、韓国のネットの反応も賛否ありますが、「ヘル朝鮮って自分で言ってるくらいだから、間違っていないよな」って武藤さんに賛同する意見も多いです。

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