米韓同盟破棄の可能性…それが韓国には見えない理由

ついにアメリカ下院議員が「THAADか米軍撤収か？」と言い始めました。米軍撤収とはつまり米韓軍事同盟の破棄です。盧武鉉のとき、ブッシュに「戦時統帥権」という戦争時に韓国軍を指揮する権利を米軍から返して！と訴えたら、じゃあいいよ！と快諾されたという大事件がありました。それで当初は2015年に米軍はほぼ撤退する予定だったのですが、次の大統領の李明博・朴槿恵は返還を延長し、今の所は返還していませんが、文在寅は盧武鉉の系譜を継ぐもの！なんて言い方をされる人物。どうも戦時統帥権返還どころか、米韓同盟解消まで望んでいる可能性は高い。

そのあたりのメカニズムは今回は置いておいて。

韓国がTHAAD配備に反対する理由はいくつかあるんですが、どの理由もアメリカ人には理解できないし、アメリカは関係ないことで、韓国独特の問題なんですよね。

アメリカからすれば、THAAD配備を邪魔するってことは、米兵・在韓米人の「生存権（人権）」を侵すことになる。実際にミサイルが飛んできて米兵や在韓米人が死んだら、韓国は殺人の共犯ですよ。あなたがアメリカ人で家族親類に米兵がいたらどう考えますか？？　まして現在は米人大学生ワームビア氏が殺された直後です。北朝鮮への怒りが、韓国への怒りに換わる可能性もある。なのに配備を邪魔する。

普通、相手（アメリカ）の立場に立って考えたら、THAAD配備は致し方ない。仮に韓国が諸事情からTHAAD配備に反対するのであれば、アメリカとしては在韓米軍を撤退させることも考えても当然。なぜなら、このままでは守られる米兵・在韓米人の命を守れないから。守る防衛設備（THAAD)があり、それを設置する金も技術も土地もあるのに、韓国が邪魔して設置できないなら、韓国を防衛するための米軍を韓国に駐留させる意味があるか？となるのだから。ところが韓国は、全然ピンと来ない。
なぜか？

道徳優先主義だからです。

韓国は儒教で道徳が絶対。韓国では道徳が最高の物差しです。
いつも自分と相手を「道徳」という物差しで測るのが韓国です。正しいという道徳が何より優先されるので、「アメリカから見てどうか」「現実（北朝鮮のミサイル）と照らし合わせてどうか」という考えがあっても、優先順位が低い。低いというかほとんど無視される。「正しい韓国の主張をアメリカが聞き入れるのは当たり前！という考え方なんです。アメリカから見たら…というのは韓国が「正しい」ならば考える必要がない。妥協とは「正しくない」と認めるに等しい。相手の立場を考えて妥協することは道徳至上主義の韓国では厳しいのです。

韓国の物差しはいつも「善か悪か」の二元論です。THAAD問題でも韓国にとって「善か悪か」という理由でしか語られない。アメリカから見たとき、どうなのか？という考えは基本的にはない。必然、客観的ではなくなるし、現実的ではないですが、そういう社会なんです。THAAD配備反対が善ならば、そちらが優先される。

日本の韓国ウォッチャーさんは「このまま行けば米韓同盟破棄もあるんじゃないか？」という意見が多いのです。実際に破棄するかではなくて、韓国のやっていることは破棄されても文句言えないレベルの客観的にはかなり「ヤバイ」ことだってことです。
でも、韓国はそうは考えない。
正しいことをしている韓国が、ひどい目に合うわけがない！くらいに思っている。
ちなみに日本人が韓国のように考えないのは儒教国じゃないからです。

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