拉致問題の日朝交渉が失敗する理由は譲歩にある

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拉致問題の日朝交渉が失敗する理由は譲歩にある

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概要

まとめ
●北朝鮮・韓国は儒教の国。
●儒教では上下関係を重視する。それは外交でも同様。
●要求して、それが通ると格が決まる。
●格上は格下の要求は一切聞かない。
●拉致問題が進展しただけで、日本は経済制裁を一部ですが解除しした。それで北朝鮮の方が格上と決まった。
●これで北朝鮮は日本に要求するばかりになり、こじれる。
●朝鮮人との交渉では妥協や譲歩は意味が無い。問題がこじれるだけ。
●北朝鮮は儒教のロジックで競争しているので、外交官も日本に根拠も無く譲歩すると自分の立場が危うくなる。
●日本は一切譲歩してはいけない。拉致問題が完全に解決するまでは一切、経済制裁の解除や援助をしてはいけない。
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北朝鮮はなぜゴネるのか?

大詰めの拉致交渉 安易な幕引きは許さない
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/editorial/54126.html

拉致交渉、先行き不透明 首相「確実な報告、我々の要求」 北朝鮮再調査、報告先送り
http://www.asahi.com/articles/DA3S11359522.html
拉致報告先送り、北との交渉戦術練り直せ
http://vpoint.jp/opnion/editorial/27187.html

日本との約束をまた北朝鮮が破りそうです。報告を遅らせることで、更なる譲歩を北朝鮮は狙っているのでしょう。また北朝鮮は「拉致被害者の報告を平壌でするから、平壌に来い」と主張しました。
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朝鮮は格上・格下にこだわる

北朝鮮の交渉の力学
どうしてこんなことを北朝鮮がするのか?というと、それは北朝鮮が儒教の国だからです。儒教では上下関係を重んじます。私たちは国家の外交に上下関係とはあんの?と思っていますが、問題は北朝鮮がどう思っているのか?なので私たちがどう捉えるのかは関係ありません。

それで上下関係を重んじるということは、当然、北朝鮮は「上」に立ちたがります。これは韓国でもそうです。格が上、立場が上ということを示したがります。これは決して自己満足なのではなく、「儒教」が韓国や北朝鮮の社会ルールである以上、外交官僚も「格が上、立場が上」ということを示すことで出世をしてきたエリートだからです。もちろん外交官僚でしょうから、国際常識もある程度は理解していますが、彼らの権力(地位)の根本が、儒教にある以上は儒教のルールが外交でも採用されます。むしろ、格や立場の上下を無視して外交すれば、自分の地位が失われかねません。

「格」とか「地位」ってのはどうやって決まるか?
儒教では格下が格上の要求を飲むものです。よって譲歩をするということは、「格下」と認めるのと同じです。北朝鮮が拉致調査の姿勢を示した時点で日本が「経済制裁を一部解除」しました。これで格が決まりました。北朝鮮が格上だと決まったら、後はもう日本の主張を聞くことはありません。格上の命令を格下が聞く。コレ以外にはありません。この交渉はこの時点でほぼ終わったに等しいです。

平壌に来いというのも、同じ事です。昔から格下が格上に挨拶しに行くものだからです。
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日本が取るべき手法は一つ

それでも日本人は「優しくすれば、向こうも優しくなる」と思っています。それはあくまで日本人の思い込みです。朝鮮人と日本人は文化が違います。ハッキリ言えば、韓国・北朝鮮・中国はその他の国と文化が全く違います。日本人の「善意・優しさ」…具体的には制裁解除や物資援助などを朝鮮人は格下の証明と取り、更に交渉はこじれます。格上の要求に格下は応じないといけない、というのが儒教の感覚です。

ではどうするべきか?
日本がやるべきことは「一切、譲歩しないこと」です。拉致被害者を全員帰国させる。それが完全に終わるまでは一切援助もしないし、経済制裁も解除しない。譲歩すれば、北朝鮮は自分を格上と判断して一切、要求を聞かなくなります。まずは経済制裁をもう一度設定します。以前よりキツイ制裁をするべきでしょう。それで「格」をはっきりさせます。そしてその後は一切譲歩・妥協をしない。最後まで一貫して行わない。取引は不要です。北朝鮮が結果を出すのを待つ。不安ですが、それしかありません。

厳しい書き方に見えますが、北朝鮮も日本が譲歩する以上は更なる要求をせざるを得ません。そういうロジックの国だからです。上にも書きましたが、そういうロジックで出世したエリートですから、変に日本に対して譲歩すると北朝鮮内で馬鹿にされ、地位を失うのです。よって北朝鮮が拉致被害者を返すためには「日本は本気だ。拉致問題に関しては一切妥協・譲歩をしないぞ!」という確信を得る必要があります。
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朝鮮半島と戦争

朝鮮半島が儒教の国となったのは李氏朝鮮からです。李氏朝鮮は江戸時代に幕府に朝貢をしています。この朝貢が朝鮮通信使です。どうして李氏朝鮮が朝貢をしたのかというと、豊臣秀吉が朝鮮出兵してボコボコにしたからです。また、李氏朝鮮は「清」に楯突いたことがあります。ここでも清にボコボコにされ、それ以降、李氏朝鮮は土下座して謝罪し、毎年金銀と美女を送るようになりました。つまり、相手を格上だと思うと、子々孫々までそのルールを採用します。

別に戦争してボコボコにしないといけない、という意味ではありません。儒教では格上と格下というのは非常に大事であり、一時のことではなく、それ以降ずっと続くものだってことです。それこそ何百年単位です。だから格上格下にこだわるのです。

この格上・格下を無視して、普通の国際感覚で相手をすると、交渉はただただこじれるだけ、なんです。
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