元の釣り針を返して欲しい

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元の釣り針を返して欲しい

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原文

然れども其の兄強ちに乞ひ徴りき。故、其の弟、御佩の十拳剣を破りて、五百鉤を作りて、償ひたまへども取らず。亦一千鉤を作りて、償ひたまへども受けずて、「猶其の正体の鉤を得む。」と云ひき。

現代語訳

しかし、兄(=火照命)は強く返せと責めました。

そこで弟(=火遠理命)は十拳剣(トツカノツルギ)を砕いて、釣り針を500個作って、兄に弁償したのですが、受け取ってもらえませんでした。

そこでまた1000本の釣り針を作って、弁償しようとしたのですが、受け取ってもらえませんでした。

そして兄は
「元の釣り針を返して欲しい」
と言いました。
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解説

兄の意思は固く
ここいらの話は、現代でも似たようなものがあるので、弟も不憫と思いながらも、兄も何かしらの思い入れがあったのかもしれないな、と考えてしまいます。

ところで、海のギャングにシャチがいます。
海幸彦の「サチ」は道具の意味であり、そこに宿る神の力によって獲物を獲るので獲物も「サチ」と呼び、ついでにその結果「幸せ」になることも「サチ」となります。この「チ」は神霊を意味する言葉で、「シャチ」の「チ」もこの意味ではないかと言われています。
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