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ワダツミ神の宮殿へ
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「我其の船を押し流さば、差暫し往でませ。味し御路有らむ。乃ち其の道に乗りて往でまさば、魚鱗の如造れる宮室、其れ綿津見神の宮ぞ。其の神の御門に到りましなば、傍の井の上に湯津香木有らむ。故、其の木の上に坐さば、其の海神の女見て相議らむぞ。」といひき。
現代語訳
(塩椎神は言いました)
「わたしが今から、この船を押して流します。
しばらくそのまま進んで行ってください。
味し御路(良い海流?)があり、その海流に乗って行けば、
魚の鱗(ウロコ)のように家を並べた宮殿があります。
それは綿津見神(ワダツミ神)の宮殿です。
その神宮の門に着いたら、
泉の近くに湯津香木(神聖な桂の木)があります。
その木の上に座っていれば、海神の娘が取り計らってくれますよ」
「わたしが今から、この船を押して流します。
しばらくそのまま進んで行ってください。
味し御路(良い海流?)があり、その海流に乗って行けば、
魚の鱗(ウロコ)のように家を並べた宮殿があります。
それは綿津見神(ワダツミ神)の宮殿です。
その神宮の門に着いたら、
泉の近くに湯津香木(神聖な桂の木)があります。
その木の上に座っていれば、海神の娘が取り計らってくれますよ」
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解説
ワダツミの宮殿はどこ?
海の神である「ワダツミ神(ワダツミという言葉が海を意味するのでこの表現はおかしいかも)」の宮殿と言うと、ぱっと思い浮かぶのは浦島太郎の「竜宮城」。浦島太郎のお話は万葉集や風土記などにも記載のある同時代の物語です。
この話を読むと、ホオリ命は海流に乗って、どこかの海岸にたどり着いた程度にしか受け取れません。一般的なイメージ内の浦島太郎のように、海中にもぐったと考えるのはちょっと飛躍。つまりワダツミの宮殿は地上であり、そこに泉があり、桂の木が生えている――と考えられます。
となる、これは「常世の国」に近いものです。常世の国はスクナヒコナの故郷であり、帰って行った所。オモイカネもここ出身と思われます。竜宮城=常世と言っているのではありませんよ。イメージが近いなぁという程度です。
海の神である「ワダツミ神(ワダツミという言葉が海を意味するのでこの表現はおかしいかも)」の宮殿と言うと、ぱっと思い浮かぶのは浦島太郎の「竜宮城」。浦島太郎のお話は万葉集や風土記などにも記載のある同時代の物語です。
この話を読むと、ホオリ命は海流に乗って、どこかの海岸にたどり着いた程度にしか受け取れません。一般的なイメージ内の浦島太郎のように、海中にもぐったと考えるのはちょっと飛躍。つまりワダツミの宮殿は地上であり、そこに泉があり、桂の木が生えている――と考えられます。
となる、これは「常世の国」に近いものです。常世の国はスクナヒコナの故郷であり、帰って行った所。オモイカネもここ出身と思われます。竜宮城=常世と言っているのではありませんよ。イメージが近いなぁという程度です。
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