出石子刀は淡路島へ。天日槍は但馬に泊まる。

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垂仁天皇(二十六)出石子刀は淡路島へ。天日槍は但馬に泊まる。

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原文

然後、開寶府而視之、小刀自失。則使問淸彦曰「爾所獻刀子忽失矣。若至汝所乎。」淸彦答曰「昨夕、刀子自然至於臣家。乃明旦失焉。」天皇則惶之、且更勿覓。是後、出石刀子、自然至于淡路嶋。其嶋人、謂神而爲刀子立祠、是於今所祠也。昔有一人乘艇而泊于但馬国、因問曰「汝何国人也。」對曰「新羅王子、名曰天日槍。」則留于但馬、娶其国前津耳(一云前津見、一云太耳)女、麻拕能烏、生但馬諸助。是淸彦之祖父也。

現代語訳

その後、宝府(ミクラ)を開いて見ると、小刀(カタナ)が忽然と無くなっていました。そこで清彦に問いました。
「いま、献上した場所の刀子(カタナ)がたちまち無くなった。もしかしてお前のところにあるのか?」
清彦は答えて言いました。
「昨日の夕べ。刀子(カタナ)は自ずと臣(ヤッコ=部下)の家に着きました。だから今朝、消えたのです」
天皇は子刀に霊威を感じて、再度、求めませんでした。
この後に、出石の刀子は自ずから淡路島に行きました。その嶋人(シマヒト)は神だと思って、刀子のための祠(ホコラ)を立てました。これが現在でも祀られています。

昔、ある人がいました。艇(オブネ)に乗って但馬国に泊まりました。それで(但馬国の人がその船に乗っている人に)問いました。
「お前はどこの国の人だ?」
答えていいました。
新羅の王(コキシ)の子で、名を天日槍(アメノヒボコ)といいます」
但馬に留まって、その国の前津耳(マエツミミ)の
ある伝によると前津見(マエツミ)、ある伝によると太耳(フトミミ)。

娘の麻拕能烏(マタノオ)を娶って但馬諸助(タジマノモロスク)を生みました。これが清彦の祖父です。
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解説

前半と後半で全然話が違う
前半は清彦が献上した出石子刀が結局、蔵から逃げ出して淡路島へと行き、そこで神宝として崇められたという話で、後半は清彦の曽祖父の天日槍(アメノヒボコ)が但馬にやってきたお話。つまり時系列でいうと後半の方が古い話です。
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