お騒がせして申し訳ありませんと日本人が謝罪する理由

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お騒がせして申し訳ありませんと日本人が謝罪する理由

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概要

まとめ
●日本人は何か事件を起こした時に、事件とは関係のない人にも「お騒がせして申し訳ありません」と謝罪する。
●これは恨み・未練が発生すると、無関係の人間も巻き添えを食らうという「怨霊への恐怖」があるから。
菅原道真は死後に、彼を左遷させた人物を呪い殺した。それだけではなく、天変地異が発生し、全然関係ない人も死んだ。
●日本人は騒ぎを起こすということは、社会全体に実害があるという感覚がある。

加害者は被害者でもない第三者に謝罪する必要があるか?

お騒がせして申し訳ありません
加害者と被害者がいて、そこに多少は関係する人がいたとしても、加害者は被害者に謝罪すればそれで十分ではないでしょうか。慰謝料や保証しなければいけない部分を被害者に支払い・補填して、謝罪すれば十分でしょう。なのに日本では「お騒がせして申し訳ありません」と、被害者ではない損害を与えたわけでもない第三者に「騒動を起こし、心配をかけたこと」そのものを謝罪する感覚があります。

この原因は「怨霊」です。
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日本人と怨霊

日本人はあらゆるすべての物体に霊が宿っていると考えています。石や木や山や川、当然ながら人間にも霊が宿っています。この霊というのは目に見えないので、掴み所がないのに、何をするのか分からないもので、どうしようもありません。誰かが未練や恨みを残して死んで怨霊となることは絶対に避けないといけません。

菅原道真と怨霊

怨霊で有名なのが菅原道真です。

菅原道真は政敵に罠に嵌められて九州に左遷。九州で死んでしまいます。その後から京都では道真を罠に嵌めた人間が次々に変死してしまいます。それだけではなく、天変地異が起きているのです。もちろん、これは迷信なのですが日本人には「怨霊」というものの恐怖が染み付いていて、恨み・未練が発生するようなことは社会全体で回避しようとする性質があります。
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怨霊は加害者だけでなく、無関係の巻き添えを作る

怨霊と巻き添え
ここで大事なのは、道真を嵌めた人たちが死んだことではなく、天変地異によって無関係の人も被害を被っていることです。つまり、何か問題が起きた時、それは巡り巡って無関係な人にも被害がある!というのが、言葉にしないでも常識なんです。それが「お騒がせして申し訳ありませんでした」という謝罪なんですね。騒がせたことが、すでに周囲を不安にさせ、もしかすると実害が起きるかもしれないようなこと……そういう認識が日本全体にあるんです。だから「お騒がせして申し訳ありません」と言わなくちゃいけない。

これは全く客観的でも合理的でもないんですよ。それでも芸能人が記者会見を開いて謝罪して、「お騒がせして申し訳ありません」と頭を下げて、それを見た視聴者が「なんか変だなー」と思いつつも見ちゃう。違和感を感じるんなら、じゃあ謝罪会見が無かったら、それでいいのかというと、それはそれで「不満」に感じるのですね。どうしてかっていうと、騒ぎを置きしたことで無関係の人にも「巻き添え」の強い不安を与えているからなんです。
だから結局謝罪会見ってやらないといけないんですよ。

その根底にあるのが「怨霊への強い恐怖」なんです。
ひっくり返すと日本人は社会を強く共有しているということです。「俺は俺、あの人はあの人」ではなく、「あの人のアレがいつか自分に被害を及ぼすかもしれないし、俺の行動が巡り巡って多くの人に実害を及ぼすかもしれない」といつも考えているんです。あなたが子供を持っていたら、「騒ぎになるような大事は起こすべきではない、他人に迷惑をかけてはいけない」と子供に教えているはずです。これが日本の治安維持に強く関与しているのは間違いないわけでしょう。
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