迦具夜比売命（カグヤヒメ）

迦具夜比売命は古事記に登場する人物。
女性。
垂仁天皇（11代）の妃。
日本書紀には対応する人物名は見られない。
出自
迦具夜比売命の出自は結構深いというか、長いというか…古事記によれば開化天皇（9代）が丹波の竹野比売（タカノヒメ＝日本書紀では丹波竹野媛）を娶った産んだ子が、「比古由牟須美命（ヒコユスミノミコト＝日本書紀では彦湯産隅命）」、その子が大筒木垂根王（オオツツキタリネ王）、その子供が迦具夜比売命（カグヤヒメ）となる。

垂仁天皇と迦具夜比売命の子供に袁耶弁王（オザベ）。
これ以外の子供の名前はなく、袁耶弁王（オザベ）に子孫の記述もない。

竹取物語のかぐや姫はこの迦具夜比売命ではないか？という説があって、実はこれが荒唐無稽とも言えない。迦具夜比売命の父親の大筒木垂根王には兄がいて、それが讃岐垂根王（サヌキタリネノキミ）です。竹取物語で「竹取翁」と呼ばれた人物は「讃岐の造」とも呼ばれていて、讃岐というのは大和の地域の名前です。この讃岐は現在の香川県から氏族が竹細工の技術を持ち込んだことで生まれた名前とされています。
また、個人的な見解ですが大筒木垂根王という名前自体が「竹」という植物の形状を表しているのではないかと思います。筒状になっていて、節から発根して根が垂れる品種がありますからね。そして迦具夜比売命から見てひいばあちゃんが「竹野比売」という人物です。これだけ繋がりがあるとねぇ。

実際にモデルになったかどうかはともかくとして、「かぐや姫」という名前に「竹」が関わっているという感覚があって、それを土台にした物語が「竹取物語」なんじゃないかと思います。これはドラゴンボールの孫悟空が、西遊記の孫悟空から名前を拝借しているだけではなく、「孫悟空」に武力があることや、如意棒や筋斗雲を所持していたり、「猿」と関わりがあるのは、最遊記から要素を借りているからです。でもドラゴンボールと西遊記は全く違う物語で、時代も全然違う。その程度のつながりなのかもしれません。

出自
古事記によると（日本書紀には見られない）
親大筒木垂根王（オオツツキタリネ王）
配偶者記述なし

子孫
夫伊久米伊理毘古伊佐知命…垂仁天皇
妻迦具夜比売命（カグヤヒメ）…大筒木垂根王の娘

垂仁天皇の后妃と御子２

用語・神名などの表紙へ

• Page519　伊賀帯日子命
• Page520　阿耶美能伊理毘売命
• Page521　伊許婆夜和気命
• Page522　阿耶美都比売命
• Page523　迦具夜比売命
• Page524　袁耶弁王
• Page525　苅羽田刀弁
• Page526　落別王
• Page527　五十日帯日子王