そね芽繋ぎて 撃ちてし止まむ

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そね芽繋ぎて 撃ちてし止まむ

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原文

みつみつし 久米の子等が 粟生には 臭韮一本 そねが本 そね芽繋ぎて 撃ちてし止まむ。

現代語訳

久米のものが作っている粟の畑に、
臭いニラが一本生えている
それを引っこ抜いたら、
芽も根もつながって抜ける。

そんな風に敵を討ち取ってしまおう。

解説

「みつみつし」は、久米にかかる枕詞。どうやら「勢いがある」とか「元気がいい」とかそんなニュアンスらしいです。

粟の畑に生えたニラを抜く感じで、敵を倒す。というのはどうもピンと来ない。想像するに、

敵を打ち倒すなんて、久米氏にとっては雑草を抜くようなもんだわ~

みたいなことじゃないでしょうか。
久米氏は宮廷の軍事に関わっていた、とされるのですがその一方で、料理を作る役割を果たしていました。ここで粟とかニラが出るのは、農業の経験から。よくこだわりのシェフが店の裏の畑で、野菜を育てているのと同じ……だったりして。

個人的コラム

ニラは匂いがあります。
ハーブにしてもニンニクにしても、香料は殺菌効果があります。古代では食中毒や疫病などは「魔」が引き起こすものだと考えていました。実際には「細菌」が原因です。となると殺菌効果があるニラやハーブやニンニクは「魔を払う」力があるもの。なのでこれらの香料は神聖なものです。
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