日本書紀は中国向けの歴史書ではない

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日本書紀は中国向けの歴史書ではない

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概要

まとめ
日本書紀は漢文で書かれているが文法がデタラメ。
●正しい文法の本もあり、中国人が関わっていることは間違いない。
●もしも日本書紀が「中国向けの歴史書」ならば、中国人が添削すれば中国政府でも読める文章にできたはず。それをしていない。
日本書紀は中国向けの歴史書ではありえない。
●中国向けの歴史書という考えは、戦争の罪悪感から来ているだけ。客観的ではない。

日本書紀は中国向けの歴史書か?

日本書紀は漢文で書かれています。つまり中国人にも読めるように書かれている。だから日本書紀は中国向けに自分の朝廷の正当性を解いた本であるというのが定説です。でも、これはちょっと違うと思います。
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日本書紀はデタラメな漢文で書かれている

漢文とは言えない
日本書紀は漢文で書かれていること自体は間違い無いんですが、「デタラメ」なんです。デタラメの文法でとてもじゃないけども読めないんです。

日本書紀は30巻の本で、本の文法や暦の分析から本は複数の人間によって書かれていることがハッキリしています。そのうち、後半の漢文はまともで、どうやら中国人が書いているようなのですが、前半の、特に神代部分はデタラメな文法で書かれています。まぁ、漢文を勉強途中の人が書いたのならば、デタラメなのはしょうがないっちゃしょうがないのですが、後半部分に中国人が関わっている以上は、前半も添削すれば直せることでしょう。ちゃんとチェックすれば、中国政府でも読める内容にできる。それをやっていないってことは、中国向けの正式な歴史書では無い、ということです。
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中華思想

中国におもねる
日本では邪馬台国の場所がどこか?って話を今でもしますよね。あれってどうして論争になるのかというと、中国の本(魏志倭人伝)が「デタラメ」だからです。辺境の土地の情報だから適当に書いても中央政府にはバレ無いだろう!くらいの気持ちで書いてるから、今でもハッキリしないんです。
●全部がデタラメという意味では無いんですが、全部を信用するのはどうかと思うのですよね。

どうして日本が魏志倭人伝が「ちゃんとしている」と思い込んでいるのかというと、結局、戦争です。前の戦争で中国に侵略したという罪悪感を「中国は立派な国だ」と思うことによって補填しようとしているんです。これは朝鮮に関しても同じです。朝鮮はちゃんとした国だった!と考えようとしています。でも、これは客観的とは言い難いでしょう。
●中国が自国の歴史書を「正しい」と考えるのは当然です。でも、日本がそこに引きずられるのはおかしい。
●中国以外の国にはあまり歴史書がない。だから本を擦り合わせることができないから、中国の歴史書は「正しい」ということになりがちだが、これは客観的とは言えない。
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日本書紀は歴史書であっても中国向けではない

同じことが「日本書紀は中国向けの正式な歴史書」という考えにもあるんじゃないでしょうか。そもそも古事記・日本書紀は現存する最古の「本」です。最初に成立したとは言いませんが(現存していないだけで古事記以前にも本はあったとされる)、日本にとって最初期の「本」です。なので文章は「漢文」にならざるを得ません。なにせ日本語を文字にすることがまで手探りなんですからね(漢文にするのも手探りだったくらい)。つまり「漢文で書いてあるから中国向け」という理屈に無理があるんです。他に書きようがなかっただけなんです。
日本書紀は歴史書であっても中国向けではない
古事記の序文には日本語を漢字にするのを「苦労した」と書いてあり、上に書いたように日本書紀の漢文の文法は無理がある。この本は、決して中国向けの本ではなく、日本の神話や歴史を文字に残すという国家事業だった、と考える方が自然です。「日本書紀=中国向けの歴史書」というのは「中国はすごい国だ」「中国に認めてもらうことが大事だ」という中国におもねる考えから生まれた幻想なんです。
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