第十段一書(四)−1八尋鰐は鰭背を立てて橘之小戸に

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第十段一書(四)−1八尋鰐は鰭背を立てて橘之小戸に

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原文

一書曰、兄火酢芹命、得山幸利。弟火折尊、得海幸利、云々。弟愁吟在海濱、時遇鹽筒老翁、老翁問曰「何故愁若此乎。」火折尊對曰、云々。老翁曰「勿復憂、吾將計之。」計曰「海神所乘駿馬者、八尋鰐也。是竪其鰭背而在橘之小戸、吾當與彼者共策。」乃將火折尊、共往而見之。

現代語訳

第十段一書(四)−1
ある書によると……
兄の火酢芹命(ホノスセリノミコト)は山の幸利(サチ)を得ました。弟の火折尊(ホオリノミコト)は海の幸利(サチ)を得ました。云々。

弟は悩み彷徨って、海辺に居ました。そのときに鹽筒老翁(シオツツノオジ)に会いました。老翁(オジ)が尋ねました。
「どうして、あなたはこれほどに困っているのですか?」
火折尊(ホオリノミコト)は答えました。云々。

老翁(オジ)は言いました。
「もう心配することはありません。
わたしがどうにかしましょう」
そして言いました。
「海神(ワダツミ)が乗る駿馬(=優れた馬)は、八尋鰐(ワヒロワニ=大きな鰐)です。八尋鰐は鰭背(ハタ=背びれ)を立てて橘之小戸(タチバナノオド)にいます。その鰐に相談してみましょう」
火折尊を連れて、鰐に会いに行きました。
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解説

古事記と同じホオリに
この第十段一書(四)ではヒコホホデミのポジションが古事記と同じホオリになりました。兄はホノスセリです。古事記の兄はホデリ(ホオデリ)でした。
鰐に背びれが
実際の「は虫類の鰐」には背びれは無いので、ここで言っている鰐は「サメ」をイメージしていると考えた方がいいでしょう。
橘之小戸
小戸橘(オドタチバナ)という記述でこれ以前にも登場。「橘の小戸」は「地名」ではなく「地形」と考えた方が適切かもしれない。
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