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訶夫羅前
漢字・読み | カブラサキ |
原文
現代語訳
解説
ヤタガラスを使いに出して、服従するかどうかを問うたのですが、鳴鏑の矢を撃たれて追い返されてしまいます。しかしヤタガラスは矢で射られて死んだのかというと、そういうわけでは無い様です。
ナリカブラというのは、オオナムチ(=オオクニヌシ)が根の国でスサノオの試練を受けたときも登場した、音の出る鏃(ヤジリ)のことです。
参考:?鳴鏑とネズミ
この鳴鏑というのは、射出すると空気が通って音が出るもので、どうやら「信号」として利用したよう。射殺すものではありません。というわけで、エウカシはヤタガラスを追い返しはしましたが、ヤタガラスを殺すつもりも無かったよう。
ナリカブラというのは、オオナムチ(=オオクニヌシ)が根の国でスサノオの試練を受けたときも登場した、音の出る鏃(ヤジリ)のことです。
参考:?鳴鏑とネズミ
この鳴鏑というのは、射出すると空気が通って音が出るもので、どうやら「信号」として利用したよう。射殺すものではありません。というわけで、エウカシはヤタガラスを追い返しはしましたが、ヤタガラスを殺すつもりも無かったよう。
個人的コラム
鏑
平家物語では合戦の始まりの合図に、鳴鏑が放たれています。
だからエウカシは戦意を表明した!ってのが定説になっているんですね。
しかしです。
平家物語は描かれている内容自体は12世紀前後の物語ではありますが、その成立は古くても13世紀で、平家物語ってのはいくつかのバージョン違いがありまして(覚一本、延慶本、長門本、源平盛衰記)、それらは大抵が14世紀くらいに成立したか、確立したかとも言われています。ま、ここで大事なのは、古事記の成立が712年で、平家物語とは500年くらい隔たりがあり、なおかつ平家物語は「史実を元にしたフィクション(読み物)」という性質が強く、「平家物語で鳴鏑が合戦の合図になっていたから古事記でもそうだ」というのは、かなり眉唾な話なんですよ。
エウカシが鳴鏑を放った根本にあるのは、オオクニヌシが根の国でスサノオに受けたアレと同じで、「農業儀式」なんじゃないのか?というのが私の考えです。
平家物語では合戦の始まりの合図に、鳴鏑が放たれています。
だからエウカシは戦意を表明した!ってのが定説になっているんですね。
しかしです。
平家物語は描かれている内容自体は12世紀前後の物語ではありますが、その成立は古くても13世紀で、平家物語ってのはいくつかのバージョン違いがありまして(覚一本、延慶本、長門本、源平盛衰記)、それらは大抵が14世紀くらいに成立したか、確立したかとも言われています。ま、ここで大事なのは、古事記の成立が712年で、平家物語とは500年くらい隔たりがあり、なおかつ平家物語は「史実を元にしたフィクション(読み物)」という性質が強く、「平家物語で鳴鏑が合戦の合図になっていたから古事記でもそうだ」というのは、かなり眉唾な話なんですよ。
エウカシが鳴鏑を放った根本にあるのは、オオクニヌシが根の国でスサノオに受けたアレと同じで、「農業儀式」なんじゃないのか?というのが私の考えです。
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