その神の腹に坐す御子

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その神の腹に坐す御子

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原文

ここに建内宿禰白さく、「恐し。我が大神、その神の腹に坐す御子は、何れの子にか」とまをせば、「男子なり」と答へて詔りたまひき。ここに具(ツブサ)に請ひまつらく、「今かく言教へたまふ大神は、その御名を知らまく欲し」とこへば、即ち答へて詔りたまはく、

現代文訳

建内宿禰は言いました。

「恐れ多い!
わが神よ!!!
その神の腹に宿る子は
男ですか? 女ですか?」

神を宿すオキナガタラシヒメ皇后は答えました。

「男だ」

そして建内宿禰は更に詳しくたずねました。

「今、言葉を教えてくださっている神の名を教えていただきたいのです」

と頼むと
すぐに答えました。
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解説

あ、別に琴は弾かなくていいんですね…
神託を受ける演出をしているかと、思えば、結局、琴は無くても神託は受けられるんですね。

まぁそれはいいとして。

神は
建内宿禰は「神」にたずねます。この神は本当の神です。しかし、次に「神の腹に坐す御子」と書いているように、神とは神功皇后(=オキナガタラシヒメ皇后)のことです。巫女と神は明らかにごっちゃになっています。別物ではありません。そりゃ、まぁ、しょうがないです。神は見えないのだから、本当に神を宿しているかどうかなんて、分からない。巫女は神とほぼ同一、という感覚があったのでしょう。長い時間を掛けて、同一してしまったのでしょう。
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