孝徳天皇(四十二)高向博士黒麻呂は新羅に人質を献上させる

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孝徳天皇(四十二)高向博士黒麻呂は新羅に人質を献上させる

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原文

九月、遣小德高向博士黑麻呂於新羅而使貢質。遂罷任那之調(黑麻呂、更名玄理)。是月、天皇、御蝦蟇行宮或本云、離宮。是歲、越国之鼠、晝夜相連、向東移去。

現代語訳

(即位2年)9月。小徳(ショウトク=冠位十二階の2番目の位)の高向博士黒麻呂(タカムクノハカセクロマロ)を新羅に派遣して、人質を献上させました。任那の調(ミツキ=税)をやめました。
黒麻呂の別名は玄理(ゲンリ)です。


この月に天皇は御蝦蟇行宮(カワヅノカリノミヤ)にいました。
ある本によると離宮(カリミヤ)と言います。

この年、越国のネズミは昼夜に連なって東に向かって移動しました。
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解説

高向博士黒麻呂は高向史玄理の事。若い頃から勉強しに中国に留学し、帰国後はかなり国で重要な役割を果たしたよう。ここで新羅に行って、新羅の人質を取ることに成功した。ただし任那の調をやめてしまった。これが本当に外交上の「有利」となるのかは疑問だけどね。

日本人は「遠くの親戚より近くの他人」という感覚が強く、長く親交を持てば、仲良くなると思っています。だから新羅の王子を日本で生活させることによって日本贔屓にする、という戦略だったんじゃないかと思うんですよね。しかし新羅は儒教思想に染まった国です。血を重んじます。人質が長く日本で生活しても、日本に親近感を持つことはありません。
ここいら辺が現代の日本人と古代の日本人の共通する「外交下手」なところじゃないかなと。
ネズミと遷都
鼠が遷都の予兆とする記事がこれ以前にもあります。

この後も遷都の兆しとして鼠の移動が語られます。
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