湯津爪櫛(ユツツマクシ・ユツツマグシ)

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ユツツマクシ

漢字・読み湯津爪櫛
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概要

湯津爪櫛(ユツツマクシ・ユツツマグシ)は八岐大蛇(ヤマタノオロチ)に生け贄に捧げられそうになっていた奇稲田姫(クシナダヒメ)をスサノオが変えた姿。
フィリピンのルソン島には巨人退治の神話の中に少女を帯の中に隠すというものがある。少女を体に身につけて隠すというモチーフはこれに関係しているのかも。

また、イザナギが身につけていた髪飾りのこと。

櫛の意味
平安時代に伊勢神宮に斎女になる皇室の女性がいました。この皇女に別れの意味で「櫛」を渡す風習がありました。またイザナギイザナミが別れる経緯のなかでも登場しているのを見るに、「櫛」には「魔力」があり、また中でも「縁切り」に力があるとされていたのではないか?と思われます。

スサノオクシナダヒメを櫛に変えたのは、ヤマタノオロチとの縁切り?だったのかも。櫛には「男女の関係」という意味があるとか、櫛を刺すことがプロポーズを意味するとも。ここいらへんはなんとも。ともかく「櫛」には強い霊力があると考えたのは間違いないです。
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物語・由来

大蛇退治の妙案
スサノオはたちまち、娘を
湯津爪櫛(ユツツマクシ=爪型の櫛)に変え、
自分の髪に刺しました。

第五段一書(六)-2黄泉の国
しかしイザナギは聞き入れずに、髪に挿していた神聖な櫛「湯津爪櫛(ユツツマグシ)」を手に取り、櫛の端の太い歯(=男柱)を折って、火をつけて松明の代わりにして、イザナミの寝姿を見ました。

第五段一書(六)-2黄泉の国
イザナギが湯津爪櫛(ユツツメクシ)を投げると、これがタケノコになりました。ヨモツシコメタケノコを引き抜いて食べました。食べ終わると更に追いかけました。

第八段本文-2酒造り・オロチ・草薙の剣
スサノオは奇稻田姫(クシイナダヒメ)を湯津爪櫛(ユツツマグシ)という櫛に変えて、自分の髪に挿しました。

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