イザナギ

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イザナギ

漢字・読み伊弉諾・伊邪那岐
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概要

アマテラスを産んだ男神
天地開闢の後、神世七代の最後にイザナミと共に生まれた。二人は海原に降り、オノゴロ島を作り、そこに神殿を建てて、柱の周囲を回って出会い、交わってまず日本の島々を作り、そして多くの神を作った。
黄泉の国へ
ところがイザナミが最後に火の神カグツチを産んだときに女性器を火傷してもがき苦しんで死んでしまう。黄泉の国(死後の世界)へと旅立ったイザナミが恋しいイザナギは、黄泉の国へ会いに行く。しかし黄泉の国の食べ物を食べてしまったイザナミは帰れないと言う。しかし黄泉の国の住人と相談してみると姿を消す。イザナギは気になって後を追うと、既に体が腐り、ウジがまとわりついているイザナミが見えた。驚いて声を上げると、怒ったイザナミが追いかけてくる。
怖い妻から逃げる
どうにか逃げだし、地上に帰るとイザナミは黄泉の国の穢れを落とそうと水で体を洗った。最初はケガレから邪神が生まれたが、最後に目と鼻を洗うとアマテラスツキヨミスサノオが生まれた。この最後に生まれた神を出来がいいと喜び、アマテラス高天原ツキヨミに夜の世界、スサノオに海原を統治するように命じた。
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物語・由来

日本をイザナミと作る
イザナミと天の橋に立って天沼矛(ヤリのようなもの)で海をかき混ぜて持ち上げると、先から塩の雫が落ちた。その塩が積み重なってオノゴロ島になった。オノゴロ島は架空の島とされていますが、モデルとなったか、後日に当てはめられたか、いくつか候補があります。
参考:オノゴロ島誕生

日本人のセックスはバックだ!
オノゴロ島に神殿を建てた二人は、互いの体に違うところがあることに気づく。イザナミは「私には不足しているところがある」と言い、イザナギが「私には余計なところがある」と話し合い、二人のこの部分を合わせて子供を作ることになる。ところが、結合の仕方が分からない。そこでふと見ると海鳥が交尾をしている。それを見て二柱は交わり、神を作りました。
このせいかどうか…日本人のセックスは基本的にバック(後背位)です。江戸時代の春画を検索してもらえば分かりますが、後背位ばかりです。日本人が正常位でセックスをし始めたのは明治以降。キリスト教文化が日本に入ってきてからです。

最初の神は失敗作
交わって最初に作った神は、三年たっても足腰の立たない不完全な神でした。原因はイザナミが最初に声を掛けたため、とされています。ハシタナイ女だから、ということです。二柱はこの不完全な神を海に流し、神を作り直しました。
参考:イザナギとイザナミ、初めての…

最初に出来た神が不完全――こういう神話は珍しいものではありません。しかし、この蛭子(ヒルコ)と呼ばれた神とも言えぬ神は、その後、日本各地に流れ着き、蛭子……「エビス」となりました。恵比寿とかエビス講とかエビス様とかえべっさんという神様は、元々は日本最初に生まれた不完全な神のその後なのです……しかし随分と容姿もイメージも変わっていますね。

日本における最初の結婚と離婚
様々な神を生んだあと妻であるイザナミは死んでしまいます。黄泉の国に迎えに行くのですが約束を破り、その姿を見たイザナギはイザナミに追われるようになり、黄泉比良坂(ヨモツヒラサカ)を登って岩で黄泉の国の穴を塞ぎます。するとイザナミは「お前の世界の人間を毎日1000人殺す!」と呪いを掛けます。するとイザナギは「では毎日1500人が生まれるようにする!」と言葉を返します。これによりこの世界には死が生まれ、同時にそれ以上の命が生まれるようになりました。
参考:日本最初の離婚・死の呪い

スサノオを追放する父親として
アマテラスが高天原ツキヨミが夜の国を、そしてスサノオは海原を治めるようにイザナギは言いました。ところがスサノオは髭生える、いいオッサンになっても「母イザナミが恋しい」と泣き叫ぶのです。(ゆーても古事記ではスサノオはイザナギが一柱で産んだハズなんですけどねぇ…日本書紀ではイザナギとイザナミが作っていますが) スサノオの力がすさまじく木々が倒れ、世界が乱れて行きます。怒ったイザナギはスサノオを解任し、黄泉の国でもどこで行ってしまえと勘当してしまいます。
なんか奥さんに追いかけられたくだりとは一転、実に厳格な父親らしい一面です。
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性格・能力

すごい神様なのにどこか憎めない
この日本を作った神様であり、八百万の神のほとんどは元をただせば、イザナギとイザナミの二柱に行きあたります(タカムスビやカミムスビもちょこちょこ子孫を残していますが)。しかし、神様なのにセックスの方法を知らなかったり、肉食系女子のイザナミに先に声を掛けられてヒルコが出来る原因となるなど、どこか愛嬌がある。
●イザナギは狩猟民族的で、父権の強い遊牧民族的。イザナミは大地母神的で稲作民族の性質を持つ、とも。

歴史背景

イザナギは淡路島付近の海人族が信仰した神ではないか?と言われています。確かにイザナギの「ナギ」は「凪」を想像します。対してイザナミは「波」。なるほど…しかし彼らが淡路島付近の神だったかというと、それはちょっとホンマかいな、と思います。
●ナギの「ナ」は「…の」という助詞。「ギ」は翁(オキナ)の「キ」と同じで男性を表す。ナミも同様。

海の神
イザナギは明らかに海の神です。では何処からやってきたのでしょうか。これらは想像の域を出ることはありませんが、彼らは縄文の昔からいた神でした。縄文人は海洋民族で、台湾、沖縄を経由して日本にやってきました。これはDNAの解析からほぼ間違いがありません。
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