ヒルコ

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ヒルコ

漢字・読み蛭子神
別名恵比寿神・恵比須神・戎大神
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概要

イザナギイザナミがオノゴロ島に神殿を立て、最初に造った神が「ヒルコ」です。ところがこのヒルコは神としては不完全で三年たっても足腰の立たないものでした。そこでイザナギイザナミはこのヒルコを葦船にのせて海に流してしまいました。古事記にはその後ヒルコがどうなったのかについては語られていません。
参考:イザナギとイザナミ、初めての…

物語・由来

ヒルコのその後
西宮神社の伝承によると、海に流されたヒルコは兵庫県西宮の「摂津国西の浦」に流れ着き、土地の人々に拾われて育てられ、「戎三郎(エビスサブロウ)」と呼ばれるようになりました。それが戎三郎大明神(海の神)や戎大神として祀られるようになったようです。
日本書紀では三貴神の兄弟
日本書紀本文ではアマテラスツキヨミスサノオの次に生まれています。ただし捨てられているのは変わりません。
第五段本文 神々を生む
第五段一書(二)三貴神からワクムスビまで
第四段一書(一) 天つ神とイザナギとイザナミ
第四段一書(十)女性が告白して男が受け入れる
ヒルコは「日る子」か?
蛭子は「日る子」が元とも言われています。
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性格・能力

ヒルコからエビスへ
西宮神社には人形を操り物語を上演する傀儡師集団がありました。この集団は百太夫を祖とし、エビスの神徳を伝える人形劇を御祭で上演して全国を回りました。そのせいでエビス=福の神というイメージが出来たと言われています。
注意!エビスはヒルコ?
西宮神社のエビスはヒルコなのですが、全国にあるエビス神社がヒルコから来たのかというとそれは全く違います。エビスとされる神は他にもスクナヒコナ神やコトシロヌシ神があり、エビスをヒルコとする神社の方が実は少数派。西宮があまりに有名(西宮神社は福男で境内を駆け抜ける行事で有名)なので錯覚してしまいがち。エビスは海から来る神様の漠然とした名前のようですね。
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神社や関連する土地

西宮神社
蛭子神社
須部神社

個人的コラム

蛭子は蛭子
ヒルコは元々は太陽神だったというのが定説ですが、私は違うと考えています。ヒルコは漢字に当てられたように「蛭」「子」だったのでしょう。この漢字が当てられたのには理由があったはずです。

不完全な忌子だから、という理由でも十分かもしれませんが、いや、違うと思います。

血を吸う蛭をなぜ当てたか?
それはヒルコとワカヒルメは元々は「生贄」の神格化だったからです。

ヤマトタケルの東征ではオトタチバナ姫が海に身を投げて、嵐を鎮めています(弟橘比売命の入水弟橘比売命の歌)。海に生贄をささげることで、海の神の怒りを鎮めるというのが一般的だったから、というのもあるでしょう。

それと、もうひとつ。
肥料には「人」が適していたからです。
植物が花を咲かせるには「リン酸」が必要です。このリン酸を多く含むのが「死体」と「大便」です。「桜の木の下に死体が埋まっていると花が綺麗に咲く」というのはこのことから来ています。このリン酸を供給することで、連作障害をある程度防ぐことが出来ました。
妙な形の土偶は完全系ではほとんど見つかっていません。意図的に割られて、周囲にばらまかれています。これは「精霊」を土にまく事で、豊作を祈願したとされますが、おそらくこれも、根本は生贄です。

この生贄の風習の神格化がヒルコなんじゃないか?と考えています。だから吸血動物の「蛭」という字が当てられたのではないでしょうか。
参考:神話で第一子が失敗である理由は胎盤を第一子と見るため
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