オノゴロ島誕生

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オノゴロ島誕生

漢字・読み淤能碁呂島
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原文

是に天つ神諸の命以ちて、伊邪那岐命、伊邪那美命、二柱の神に、「是の多陀用弊流国を修め理り固め成せ。」と詔りて、天の沼矛を賜ひて、言依さし賜ひき。故、二柱の神、天の浮橋に立たして、其の沼矛を指し下ろして画きたまへば、塩許々袁々呂々邇画き鳴して引き上げたまふ時、其の矛の末より垂り落つる塩、累なり積もりて島と成りき。是れ、淤能碁呂島なり。

現代文訳

天津神たちが話し合って、イザナギイザナミ
「この漂ってる国を固めて完成させなさい」と命じ、天の沼矛(アメノヌボコ)を渡しました。

二柱は天の浮橋(アマノウキハシ)に立って、天の沼矛を海に突き刺してかき回しました。そしてコロコロと鳴らして引き上げると、矛の先から塩がしたたり落ちて、積もっていきました。それが島となりました。これがオノゴロ島です。
日本書紀の対応箇所
第四段本文 大八洲の誕生
第四段一書(一) 天つ神とイザナギとイザナミ
第四段一書(二)(三)(四)オノコロ島
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解説

ここでいう天津神は、造化三神を含む別天津神イザナギイザナミを除いた神世七代のことになります。まだ他の神は生まれていませんからね。

天の沼矛(アマノヌボコ・アメノヌボコ)というアイテムが登場しています。矛はいうなれば槍のことですが、ここでは祭祀に使う呪具と考えた方がいいでしょう。

塩が積もって島が出来る―海洋民族の影響
海の塩が降り積もって島や陸地ができるという神話はオセアニアを中心に見られる海洋民族の神話の特徴です。日本が海洋民族から影響を受けている、もしくは深いかかわりがある証拠です。

自ずと凝る
オノゴロ島の語源は「自ずと凝る=オノズトコル」ではないかと言われています。
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朝鮮半島との関係の薄さ

よく日本の技術や文化は朝鮮半島から伝わったという誤解がありますが、古代の神話などを調べてみると、この距離の近さに対して、あまりの関係の薄さ、影響の無さに驚きます。

この創世神話を取ってみてもそうです。

そもそも朝鮮半島には「創世神話(世界の成り立ちの神話)」がありません。朝鮮半島にあるのは王の出生神話・国の建国神話だけです。しかも、朝鮮半島の建国神話には何故か、「海」を舞台とする話がほとんど無いのです。三方を海に囲まれているのに関わらずです。これは朝鮮の民族の文化の出所が中国の北東部の民族――つまりは大陸内部から来た――でないと説明がつきません。

だから影響のしようがありません。日本の神話の出所はオノゴロ島の神話を見れば分かるようにおそらくは沖縄経由の海洋民族です。
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