ヤマタノオロチ

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ヤマタノオロチ

漢字・読み八岐大蛇
別名八俣遠呂智・八俣遠呂知
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概要

ヤマタノオロチのまとめ
●8つの頭と8つの尻尾の大蛇。
●越国からやってきた。
スサノオに退治された。
●酒を飲んで酔っ払っているうちに殺された。
●洪水の象徴とも。

物語・由来

性格・能力

ヤマタノオロチは首が八つある巨大な蛇。絵本で描かれている程度の大きさではなくて
その身体は日陰かずらやヒノキや杉が生えていて、八つの谷と八つの峰に及んでいます。その腹をみると常に血が滲んでいます

というもの。半端じゃない。その巨大な蛇を退治したのだからスサノオも巨人なのかもしれない。実際大国主神が根の国スサノオを訪ねた時は「巨人設定」でしたし。

蛇は何を象徴しているか?
ヤマタノオロチは川を象徴し、乱暴を働くのは反乱を表している。後にスサノオの妻となり、ヤマタノオロチの生贄としてささげられるところだった櫛名田比売(クシナダヒメ)はもちろん「稲」の象徴。
●ヤマタノオロチは氾濫し、当時に稲に害をなす。それを退治したスサノオは治水を行った?という考え方もあります。
●出雲はたたら製鉄が盛んだった。タタラには山の木を燃料として必要とした。山の木を切ることで山に水が保てなくなり洪水が起こりやすくなった。ヤマタノオロチの腹が赤いのは砂鉄を象徴している?
●ヤマタノオロチの体内から天叢雲剣(アメノムラクモ【=草薙の剣】)が出てくるのは、これら製鉄業を反映しているという説も。

ヤマタノオロチは越出身
出雲の横にはコシ国があります。北陸です。今でも「越中」「越前」「越後」とかいう「コシ」です。ヤマタノオロチはここから来ました。コシはかなり重要な土地だったらしく、大国主神の妻の一人ヌナカワヒメも越出身です。また祟神天皇の時代に東方に派遣された王子が征伐する段「オオビコとタケヌナカワが会津で出会う」でも舞台としてちょこっと登場します。また応神天皇が幼名を交換した「ケヒ」も越です。ヒスイの産地である糸魚川があるのもココ。このヒスイは朝鮮半島にも出土している日本の祭祀には重要なものです。
●良く考えれば朝鮮半島にも近く、海に面していたこと、九州・出雲との海運により利益を得て発展していてもおかしくない。

これらのことから越には有力な国があり、そことの戦いにより出雲が勝利した寓話がこのヤマタノオロチという考えもあります。
●アンドロメダ神話のメデューサ、聖書のベルゼバブのように侵略した相手の神を貶めることはどこの国でもあることです。


蛇について
ここでは悪者扱いされる「蛇(オロチ)」ですが、日本において蛇は「豊穣」を表す存在です。川を象徴し、転じて水神であり、雨を呼ぶ雷を象徴します。雷はタタリ神でもありますが、本来神というのは、ちっぽけな人間のことなど歯牙に掛けない我儘気ままなもの。ちょっとしたことで怒り狂い、氾濫し、そして機嫌がいいと人々に恵みをもたらします。

そんな蛇を「コシ国」の人たちがあがめていた可能性もあります。

個人的コラム

●ヤマタノオロチは8人の部族の首長を酒盛りをして酔わせて殺した、という説も。
●大和の神話は「動物は悪者」であり、出雲の神話は「動物は味方」。つまり出雲は動物霊・自然霊を敬う性質がある。高天原のスサノオ(ここでは大和系とする)が出雲で動物神であるオロチを退治するのは、信仰の戦いを表しているとも。
●斐伊川では鉄を含んだ土が流れ込む。これが川に流され、洗われることで、砂と鉄が分離する。まぁ、軽い砂と重い鉄で偏るということ。これを採集して鉄を作っていた。
●鉄の材料に関しては朝鮮半島から持ってきたともいわれるが、鎌倉までには国内の鉄だけで十分賄えるようになった。
●出雲のタタラ製鉄の技術は錬鉄。熱して叩いて不純物を除く。よって固い。熱するために木を燃やしていた。そのために斐伊川では氾濫がおきやすかったのではないか? それがヤマタノオロチの物語となったか?
●朝鮮半島の製鉄技法は鋳型。大量生産には向いているが、柔らかい。朝鮮半島では鉄が取れたためと思われる。
●4世紀に日本が朝鮮半島を支配下に置けたのも、この鉄器の生成方法が違っていたから、と思われる。
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