孝徳天皇(六)神祗を祭り、政を合議するべき

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孝徳天皇(六)神祗を祭り、政を合議するべき

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原文

戊寅、天皇詔阿倍倉梯萬侶大臣・蘇我石川萬侶大臣曰、當遵上古聖王之跡、而治天下。復當有信、可治天下。己卯、天皇詔阿倍倉梯麻呂大臣・蘇我石川萬侶大臣曰、可歷問大夫與百伴造等、以悅使民之路。庚辰、蘇我石川麻呂大臣奏曰、先以祭鎭神祗、然後應議政事。是日、遣倭漢直比羅夫於尾張国、忌部首子麻呂於美濃国、課供神之幣。

現代語訳

(即位1年7月)13日。天皇は阿倍倉梯麻呂大臣(アヘノクラハシマロノオオオミ)・蘇我石川万呂大臣(ソガノイシカワマロノオオオミ)に詔(ミコトノリ)して言いました。
「歴代の丈夫(マヘツキミ=臣下)と百の伴造たちと、喜ぶ心を持ち、民を使う道を問いなさい」
14日。蘇我石川麻呂大臣(ソガノイシカワノマロオノオオオミ)は申し上げて言いました。
「まず神祗(アマツカミクニツカミ)を祭り鎮めて、そうした後に政事(マツリゴト=政治)を合議するべきです」
この日に倭漢直比羅夫(ヤマトノアヤノアタイヒラブ)を尾張国へ。忌部首子麻呂(イミベノオビトオコマロ)を美濃国に派遣して、神に供える幣(マイナイ)を課しました。
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解説

儒教か和か
日本は伝統的に「和」を重んじてきました。みんなで仲良くし、話し合って決めるというのが基本。そして話し合いは、全会一致が基本。その合議の中には「上下」はありません。

その一方で儒教は、上下関係を重んじます。上の人は下に命令します。下は上の命令に従います。この上下関係を維持することが社会を安定させ、秩序を維持するのが大事な思想です。

孝徳天皇は冒頭で「儒教を重んじている」と書いてあったのですが、少なくともここでは、儒教より、「和」を重んじていると思われます。ということは孝徳天皇は実権が無いのかもしれない。
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