天武天皇(七十四)関所を竜田山と大坂山に・羅城・嘉禾と芝草と瑞稲

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天武天皇(七十四)関所を竜田山と大坂山に・羅城・嘉禾と芝草と瑞稲

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原文

十一月丁丑朔庚寅、地震。己亥、大乙下倭馬飼部造連爲大使・小乙下上寸主光父爲小使、遣多禰嶋、仍賜爵一級。是月、初置關於龍田山・大坂山、仍難波築羅城。

十二月丁未朔戊申、由嘉禾、以親王諸王諸臣及百官人等給祿各有差、大辟罪以下悉赦之。是年、紀伊国伊刀郡貢芝草、其狀似菌、莖長一尺、其蓋二圍。亦、因播国貢瑞稻、毎莖有枝。

現代語訳

(即位8年)11月14日。地震がありました。
11月23日。大乙下の倭馬飼部造連(ヤマトノウマカイベノミヤツコムラジ)を大使とし、小乙下の上寸主光父(ウエノスグリコウブ)を小使(ソイツカイ)として、多禰嶋(タネノシマ=現在の種子島)に派遣しました。爵位を1級、与えました。
この月に、初めて関所を竜田山・大坂山に置きました。難波に羅城(ラジョウ=都の周囲の城壁のこと)を築きました。

12月2日。嘉禾(ヨキイネ=不思議な稲)を理由に、親王・諸王・諸臣・と百官(ツカサツカサ=役人)の人たちに禄(モノ)を給付し、それぞれに品がありました。大辟罪(シヌルツミ=死刑)より下の罪を、すべて許しました。

この年、紀伊国伊刀郡(キノクニノイトノコオリ)は芝草(シソウ=霊芝=マンネンタケ)を献上しました。その形状は菌類に似ていました。茎の長さは1尺。その蓋な2囲(イダキ)。また、因幡国の瑞稲(アヤシキイネ=不思議な稲)を献上しました。茎ごとに枝がありました。
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解説

羅城
羅城は都の周囲にある城壁の事。ちなみに日本には城壁のある都が全然なくて、宮殿がむき出しになっているのを見て、中国の使者は「え?これで都って言えるの?」と疑問におもちゃったほど。
これは日本と、儒教国の中国・朝鮮の世界観の違いです。
嘉禾
畝が違うのに、伸びた稲が癒合しているという不思議な稲が取れて、それを朝廷に献上されました。たったそれだけで、禄が給付されたり、恩赦があるってんだから、相当ですよね。
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