天社・國社・神地・神戸を定める

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崇神天皇(八)天社・国社・神地・神戸を定める(日本書紀)

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原文

十一月丁卯朔己卯、命伊香色雄而以物部八十平瓮作祭神之物。卽以大田々根子爲祭大物主大神之主、又以長尾市爲祭倭大国魂神之主。然後、卜祭他神、吉焉。便別祭八十萬群神。仍定天社・国社及神地・神戸。於是、疫病始息、国內漸謐、五穀既成、百姓饒之。

現代語訳

(即位7年)11月13日。伊香色雄(イカガシコオ)に命じて、物部(モノノフ=物部氏の武人)は八十平瓮(ヤソヒラカ=平たい皿)で神に奉るものを作りました。それで大田々根子を大物主大神(オオモノヌシノオオカミ)を祀る主(カムヌシ)としました。また、長尾市(ナガオチ)を倭大国魂神(ヤマトノオオクニタマノカミ)を祀る主(カムヌシ)としました。その後に他の神を祀ろうと占うと「吉」と出ました。すぐに別に八十萬群神(ヤソヨロズノモロカミ)を祀りました。天社(アマツヤシロ)・国社(クニツヤシロ)・神地(カムドコロ)・神戸(カンベ)を定めました。
すると疫病が止みはじめました。
国内がようやく鎮まりました。
五穀(イツツノタナツモノ)が稔って、百姓は賑やかになりました。
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解説

他の神を祀る
日本人は祟り神を恐れます。
まずは祟り神を鎮めないと、他の神を祀れない。
日本は八百万の神が居ます。
一神教じゃないですから、1柱の神を丁寧に祀ればそれで済む、というわけにはいかない。
物わかりのいい神様ばかりじゃない。
大物主が祟っているからといって、蔑ろにしていると、他の神さまだって、いつ祟るかもしれない。早くお祀りしないといけません。そういう感覚があるのですね。
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