歯田根命は山辺小嶋子と姦通し罪を問われる

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雄略天皇(四十三)歯田根命は山辺小嶋子と姦通し罪を問われる

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原文

十三年春三月、狹穗彦玄孫齒田根命、竊姧采女山邊小嶋子。天皇聞、以齒田根命、收付於物部目大連而使責讓。齒田根命、以馬八匹・大刀八口、秡除罪過、既而歌曰、
耶麼能謎能 故思麼古喩衞爾 比登涅羅賦 宇麼能耶都擬播 鳴思稽矩謀那欺
目大連、聞而奏之、天皇使齒田根命資財露置於餌香市邊橘本之土、遂以餌香長野邑賜物部目大連。

現代語訳

即位13年春3月。狹穗彦(サホビコ)の玄孫の歯田根命(ハタネノミコト)は密かに采女の山辺小嶋子(ヤマノベノコシマコ)を犯しました。天皇はそれを聞いて、歯田根命を物部目大連(モノノベノメノオオムラジ)に預けて、責譲(コロ=殺す?)させようとしました。歯田根命は馬8匹、太刀8口で罪を祓い除きました。それで歌を歌いました。
山辺(ヤマノベ)の 小嶋子(コシマコ)故(ユエ)に 人ねらふ 馬の八匹(ヤツギ)は 惜しけくもなし
歌の訳山辺の小嶋子のためならば、人が狙っている馬の8匹くらいは惜しくもない!

目大連はそれを聞いて天皇に申し上げました。天皇は歯田根命から、資材(タカラモノ)を餌香市辺(エカノイチベ=河内国志紀郡道明寺村国府の市の周辺の意味=現在の大阪府南河内美陵町国府=大和から河内に出る要衝)の橘(タチバナ)の木の根元の土に露わにして置かせました。餌香(エカ)の長野村(ナガノノムラ=河内国志紀郡長野郷=現在の大阪府南河内郡美陵町藤井寺あたり)を物部目大連に与えました。
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解説

采女を犯すの意味について
雄略天皇は天皇につく前に執拗に「皇女」を求めました。おそらく皇室の血を引く女性を娶ることが「天皇」の条件だったのだと思われます。

歯田根命は狹穗彦(=垂仁天皇の皇后の兄)の玄孫(孫の孫)です。狹穗彦は同腹の妹の狹穗姫と愛し合い、垂仁天皇を暗殺しようとした人物です。彼は稲城に篭って叛逆し、最後は兄妹ともに死んでしまった。おそらく古代日本では「恋」とは姦通というよりは、「謀叛」とか「クーデター」を暗に指していたのではないかと。仁徳天皇の時代の「仁徳天皇(二十八)雌鳥皇女と隼別皇子の逃避行」にも同様の経緯が見られます。

個人的には皇后・皇女に権力の根本があり、皇女を娶る=クーデターという図式があった。

山辺小嶋子は皇女かというと、それは分かりません。「山辺」というのは珍しい地名ではありません。でも、「大和の山辺」には皇室の6つの御県(ミアガタ)があった、とされるので、皇女の可能性は高いでしょう。この文の意味はそういう政変と歌謡を繋ぎ合わせたものではないか?と思います。
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