貝の女神が治療

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貝の女神が治療

漢字・読みカイノメガミガチリョウ
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原文

爾に其の御祖の命、哭き患ひて、天に参上りて、神産巣日之命に請しし時、乃ちさき貝比売と蛤貝比売とを遣はして、作り活かさしめたまひき。爾にキサ貝比売、岐佐宜集めて、蛤貝比売、待ち承けて、母の乳汁を塗りしかば、麗しき壮夫に成りて、出で遊行びき。

現代語訳

このこと(オオナムチが死んだこと)を知った御祖の命(ミオヤノミコト=母神=刺国若比売【サシクニワカヒメ】)は泣き悲しんで、高天原に上り、神産巣日之命(カミムスビ命)に救いを請いました。

すると、カミムスビ命は
キサ貝比売(キサガイヒメ)と蛤貝比売(ウムギヒメ)を派遣して
オオナムチを治療・蘇生させました。

どうやって治したかというと
キサ貝比売(キサガイヒメ)は貝殻を削り、粉を集め、
蛤貝比売(ウムギヒメ)は(ハマグリの汁で溶いた)母の乳汁を塗ったところ、オオナムチは立派な男子となって元気になりました。
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解説

サキガイヒメのサキガイは赤貝の古代の呼び名。
ウムギヒメのウムギはハマグリの古代の呼び名。
どちらも貝を擬人化した女神ということです。やっぱり貝は女性なんですね。性的な意味で。
医療について
山で兄弟神の策略というか、単なる集団いじめにあって、殺されたオオナムチ(=オオクニヌシ)ですが、母親サシクニワカヒメ高天原カミムスビ命に泣きついたことで、貝の女神に助けられて、見事蘇生。なんだかあっけないほどです。あのイザナミだって、体が腐って蘇生できなかったのに。
因幡の白兎を助けるというのも「医療の神」を示唆していましたが、ここでは患者側とはいえ、「医療」に関わるのは偶然ではなく意図的なものです。ハマグリの煮汁が火傷・傷の治療に使われていたようです。
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