牟久の木の実と赤土

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牟久の木の実と赤土

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原文

是に其の妻、牟久の木の実と赤土とを取りて、其の夫に授けつ。故、其の木の実を咋ひ破り、赤土を含みて唾き出したまへば、其の大神、呉公を咋ひ破りて唾き出すと以為ほして、心に愛しく思ひて寝ましき。

現代語訳

その妻(=スセリヒメ)は牟久(ムク)の木の実と赤土を、その夫(=オオナムチ)に授けました。大穴牟遅神(オオナムチ神)はその木の実(=ムクの実)を食い破り、赤土を口に含んで吐き出すと、その大神(=スサノオ)は呉公(ムカデ)を噛み砕いて吐き出しているのだと思って、「かわいいやつだ」と寝てしまいました。
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解説

ムクは日本に昔からある木。この実を噛み砕いて、赤土と混ぜると、あら不思議、ムカデをすりつぶしたように見える!! かどうかは私には分かりませんが、そういう意味です。
ここに来てスサノオの油断
娘を取られた義父の嫉妬からの嫌がらせに耐えに耐え、ついに信任を得たオオナムチ。一連の苦難を成人儀礼と考えると何か崇高な寓話という感じがするのですが、何のことは無い、娘をどこの馬の骨とも分からない奴に寝取られた男親の嫉妬と考えるとなんとも親近感すら沸く神様

オオナムチから見れば、兄弟(八十神)には二度殺され、母親のツテでかくまって貰っていたオオヤヒコ(イソタケル)は当てにならず。オオヤヒコの紹介で尋ねてきたスサノオにまで、この苛めを受けるのでは、兄弟神と大差ないじゃないかと愚痴りたくもなるもの。しかし、ここからオオナムチが溜まりに溜まった鬱憤を爆発させます。
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