宇摩志阿斯訶備比古遲神

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宇摩志阿斯訶備比古遲神

漢字・読みウマシアシカビヒコジノカミ
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概要

読み方はウマシアシカビヒコヂ神。ここでは古事記の宇摩志阿斯訶備比古遲神についてまとめています。日本書紀の可美葦牙彦舅尊(ウマシアシカビヒコヂ神)と同一神とされますが、ここではあくまで古事記の宇摩志阿斯訶備比古遲神についてまとめています。
まとめ
●古事記での登場は一回だけ。
●よくわからない神だが、葦が勢い良く成長する様子を表した神。
●天つ別神の5柱の1柱。

物語・由来

古事記での登場は一回だけ
宇摩志阿斯訶備比古遲神としての登場は古事記では一回だけ。天地が分かれ、そこから造化三神が生まれ、その後に生まれた神の1柱。特別な天つ別神の1柱。宇摩志阿斯訶備比古遲神は「葦(アシ)」という植物のように生まれた神です。「葦」は生育の早い植物で、その生育の速さに日本人は「霊威」を感じていました。日本人は「日本」のことを「葦原中国(アシハラナカツクニ)」と言っていました。そのくらい葦は特別な植物であり、葦という植物は日本を象徴するものということです。だから宇摩志阿斯訶備比古遲神という正体不明の神が神話のかなり早いところで登場したのだと思われます。
ウマシについて
個人的な考えですが……日本人は神様に食事を供えます。これは美味しい食事を神様にささげて、それを食べた神様がご機嫌になり、願いを叶えたり、災害を避けたりしてくれるからです。だから「美味しい」ってのは大事だった。

海幸山幸の物語の中で、山幸彦が釣り針を求めて、海の宮殿に繋がる道の途中が「可怜小汀(ウマシオハマ)」という場所です。また日本書紀の異伝には海の宮殿に繋がる道を「可怜御路(ウマシミチ=良い道)」とあります。
日本書紀崇神天皇の段での「崇神天皇(二十三)氷香戸邊の子の神託(日本書紀)」では「甘美鏡(ウマシカガミ)」「甘美御神(ウマシカミ)」
垂仁天皇(十五)大神は鎮座する国を探して彷徨う」では
そのとき天照大神は倭姫命に教えました。
「この神風(カムカゼ=伊勢の枕詞)の伊勢国は、常世の国からやってくる浪(ナミ)が、重浪(シキナミ=繰り返し繰り返し浪がくること)して帰(ヨ)せる国です。傍国(カタクニ=側の国…大和のそばの国)で、可怜国(ウマシクニ)です。この国にいたいと思う」

とあります。

ウマシという言葉はおそらく「神と繋がる」という意味があったのではないかと思われます。「ウマシ」が料理の味の良さを表す言葉だったのではなくて、「神と繋がる」という意味の「ウマシ」が転化して「美味しい」という意味になったのではないか?と思います。
カビ
カビは「芽がでる様子」を表しています。この言葉が転じて、細菌の繁殖の「カビ」になったという見解もあります。

ヒコは「日子」で太陽の使い、ジは「舅」という字が当てられていることから「男性」でいいと思います。全体を通して考えると、「太陽を浴びて葦が成長する様子に強い霊威を感じる」ということで、太陽神・農業神と考えるべきだと思います。
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引用

特別な五柱の天津神
すると葦(アシ)の芽が成長するように産まれたのが、宇摩志阿斯訶備比古遲神(ウマシアシカビヒコヂノカミ)と天之常立神アメノトコタチノカミ)です。この二柱も独神で、奥さんや子供も居ず、姿形がありませんでした。
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