サクイカヅチ(拆雷・裂雷)

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サクイカヅチ

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概要

まとめ
イザナミの死体に発生した雷神の1柱。
●古事記にも日本書紀にも登場する。
●古事記では拆雷。日本書紀では裂雷と書かれる。
●古事記でも日本書紀でも女性器に発生する。

物語・由来

サクイカヅチはイザナミカグツチを出産して死んでしまい、黄泉の国へと追いかけてきたイザナギが約束を破って見てしまったイザナミの死体に発生していた雷神の1柱。古事記では「拆雷」で、日本書紀では「裂雷」と書かれる。古事記でも日本書紀でも女性器に発生した。
意味
雷が落ちて、木が裂ける様子を表しているのだと思われます。それを「女性器」にいたとするのは、単に「裂けている」からだけではないと思います。出雲神話でヤガミヒメがスセリビメの嫉妬を恐れて、子供を木の股に挟んで置き去りにして、実家に帰るというお話があります。日本人は「木の股」というか「木の裂け目」に対して「霊威」を感じていたのでしょう。木の股ということは枝がそこから増えているってことです。枝が増えるということは収穫が倍になります。その辺りが女性器とつながっているのでしょう。

サクイカヅチはその「裂ける」という状態を雷が無理やりに作るわけで。落雷した木はもう枯死するので、収穫は無理ですが、それでも雷が「裂く力」があることを特別に思っていたのでしょうね。
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引用

イザナミは既に…
するとイザナミの身体には蛆がたかり
頭には大雷(オオイカヅチ)がいました。
胸には火雷(ホノイカヅチ)がいました。
腹には黒雷(クロイカヅチ)がいました。
女性器には拆雷(サクイカヅチ)がいました。
左手には若雷(ワカイカヅチ)がいました。
右手には土雷(ツチイカヅチ)がいました。
左足には鳴雷(ナルイカヅチ)がいました。
右足には伏雷(フシイカヅチ)がいました。

第五段一書(九)殯斂の宮へ
俗に言う「八種の雷神」というのは首にあるのを大雷(オオイカヅチ)、胸にあるのを火雷(ホノイカヅチ)、腹にあるのを土雷(ツチイカヅチ)、背にあるのを稚雷(ワクイカヅチ)、お尻にあるのを黒雷(クロイカヅチ)、手にあるのを山雷(ヤマイカヅチ)、足にあるのを野雷(ノノイカヅチ)、女性器にあるのを裂雷(サクイカヅチ)といいます。
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