葦原色許男命と兄弟となって

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アシハラシコオと兄弟となって

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原文

故爾に神産巣日御祖命に白し上げたまへば、答へ告りたまひけらく、「此は実に我が子ぞ。子の中に、我が手俣より久岐斯子ぞ。故、汝葦原色許男命と兄弟と為りて、其の国を作り堅めよ。」とのりたまひき

現代語訳

オオクニヌシ神産巣日御祖命カミムスビ神)に小名毘古那神(スクナヒコナ)のことを報告すると、
「これは正に、わたしの子だ。
子供の中で、私の指の間から漏れこぼれた子だ。
お前は葦原色許男命(アシハラシコオミコト)と兄弟となって
その国を作り固めなさい」
と言いました。
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解説

高天原の神の子?
カミムスビは世界が出来たときに生まれた神の一人。造化三神の一人です。カミムスビはこういった経緯から「出雲系」とされる高天原の神です。
さてカミムスビは独り神だったはずなのに、この文章を読む限りは、スクナヒコナだけでなく他にもいろいろと子供がいる様子。意外とお盛んなのかな。
アシハラシコオ
葦原は日本のこと。シコオは強い男という意味です。その一方でこのシコは魔とか鬼というニュアンスも持っています。人間離れしたみたいなことですね。イザナミが死んで、イザナギ黄泉の国へと行き、逃げるときに「シコメ(醜女)」が追ってきます。シコというのはどうやら、神と鬼の両面の意味合いを持っているよう。
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