結納品を添えて

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結納品を添えて

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原文

爾に詔りたまひけらく、「吾汝に目合せむと欲ふは奈何に。」とのりたまへば、「僕は得白さじ。僕が父大山津見神ぞ白さむ。」と答へ白しき。故、其の父大山津見神に、乞ひに遣はしたまひし時、大く歓喜びて、其の姉石長比売を副へ、百取の机代の物を持たしめて、奉り出しき。

現代語訳

ニニギ命は言いました。
「わたしはあなたと目合い(交ぐわい=性的な意味で)たいと思うが、どうだろうか?」
すると木花佐久夜毘売(コノハナサクヤヒメ)は
「わたしは答えられません。
わたしの父の大山津見神(オオヤマヅミノカミ)がお答えしましょう」
と答えました。

その大山津見神(オオヤマヅミ神)の元へ使者を派遣して、その旨を伝えると、大山津見神(オオヤマヅミ神)はとても喜んで、木花佐久夜毘売(サクヤヒメ)に姉の石長比売(イワナガヒメ)を添え、百取の机代の物(=沢山の品=沢山の結納品)を持たせて、差し出しました。
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解説

ニニギの欲望
出会ってすぐの少女に「まぐわいたい」と迫るなんて、さすが天孫。というわけでもなく、古代においては男性が女性の家に通うのが当たり前で、夜になって「夜這い」するもの。まず交わりがあって、結婚です。当然ながら交わりがあれば結婚があるもので、結婚すればなおのこと交わりがあります。
そして男性が女性の家に通うものですから、そこには「義理の父」が強く関与します。古代では嫁は貰うものではなく、嫁の家に通うものなんですね。なんかヤダ。

オオヤマヅミの策略
これから日本を統治する成長株ニニギに娘を見初められてコレ幸いにと、姉のイワナガヒメまでセット販売しようとするオオヤマヅミ。そりゃ、正室だけじゃなく、側室まで抑えて、血を分けた孫が生まれる可能性を高めた方が、今後の地位も硬くなりますからね。なかなかやります。

結納品はかなりの意訳です
結納という意味合いがあったのかどうかは分かりませんが。たぶんイメージしやすいかと思って、結納品としました。厳密に言うと、「沢山の台に載った品物」程度の表現です。
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