玉倉部の清水

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玉倉部の清水

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原文

ここに大氷雨(オホヒサメ)を零(フ)らして、倭建命を打ち惑はしき。この白猪に化れるは、その神の使者にあらずてその神の正身(タダミ)に当りしを、言挙によりて惑はさえつるなり。かれ還り下りまして、玉倉部(タマクラベ)の清水(シミズ)に到りて息ひましし時、御心稍(ヤクヤク)寤(サ)めましき。かれ、その清水を号けて居寤清水(イサメノシミズ)と謂ふ。

現代文訳

すると山の神が、激しい雹(ヒョウ)を降らせ、ヤマトタケルと幻惑したのです。

この白い猪は神の使いではなく、その山の神そのものだったのです。ところが、ヤマトタケルはその姿を勘違いし、「神の使い」と見当違いのことを言ってしまったために、怒りを買ったのです。

ヤマトタケルは帰ろうと山を下りました。

その途中、玉倉部(タマクラベ)の清水(シミズ)にたどり着き、休息すると、落ち着いてきました。

そこでその清水を居寤清水(イサメノシミズ)と呼ぶようになりました。
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解説

神の使いか、本体か?
ヤマトタケルは白くて大きな猪を見て、「こりゃ、使いだ。後回しにしよう」と山を登ります。RPGだと、死者だろうが順番に倒すのですが、弱いものは後回しなんですね。

それで神は怒ったのか、それとも、「しめしめ」と虚をついたのか、ヤマトタケルに雹(ヒョウ)を降らせて、幻惑します。一般的な訳本では「正気を失わせる」という訳になっています。
ふたつのおごり
ヤマトタケルは「クサナギの剣」を置いてくるという失敗をし、ここでは敵の正体を見間違うという二つ目の失敗をしています。
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神社や関連する土地

息吹山は水が綺麗
息吹山は滋賀と岐阜の間の山、高さは1377m。雪どけの水が清水となって湧き出る。また古来から「薬草」で有名や山だったらしい。

ところで日本書紀ではこの息吹山の神は「蛇神」になっている。蛇はうねる川を表していて水神であり、同時に穀物神でもある。
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