イズシオトメと兄弟の賭け

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イズシオトメと兄弟の賭け

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原文

かれ、その兄、その弟に謂はく「吾、伊豆志袁登売(イヅシヲトメ)を乞へども、得婚ひせず。汝はこの嬢子を得むや」といひき。答へて曰はく「易く得む」といひき。ここにその兄曰はく、「若し汝この嬢子を得ることあらば、上下(カミシモ)の衣服(キモノ)を避り、身の高(タケ)を量りて甕(ミカ)に酒を醸み、また山河の物を悉(コトゴト)に備へ設けて、うれづくをせむ」といひき。

現代文訳

兄は弟に言いました。

「わたしはイズシオトメを妻としたいが、出来なかった。お前はイズシオトメを妻にできるか?」

すると弟は答えました。

「簡単にできます」

そこで兄は言いました。

「もし、お前がイズシオトメを妻に迎えられたら、服を脱いで素っ裸になって、身長くらいの瓶に酒を造って、山のもの、川のもののご馳走を用意してやろう」
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解説

兄と弟
失敗した兄。そして成功する弟。蘇民将来の物語は兄が最後に逆転する話ですが、「弟は成功者」という物語が非常に多い。応神天皇の段を見るだけでも、

「オオサザキVSオオヤマモリ」
参考:兄の子と弟の子といずれか愛しき 弟の子は未だ人と成らねば、これぞ愛しき

「ウジノワキイラツコVSオオヤマモリ」
参考:大山守命の反逆 ウジノワキイラツコの策 ウジノワキイラツコは舵取りに変装する オオヤマモリは宇治川に落とされる 訶和羅の前 ちはや人宇治の渡に渡り瀬に

とあります。古事記全体ではもっとあります。末子相続だからそういう結末を迎えやすいのかどうかは、ちょっとハッキリしませんが、そう考えたほうがシックリ来ますね。
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