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第一段一書(六)空中に葦の芽と脂
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一書曰、天地初判、有物。若葦牙、生於空中。因此化神、號天常立尊。次可美葦牙彦舅尊。又有物。若浮膏、生於空中。因此化神、號国常立尊。
現代文訳
ある書によると……
天地が分かれて何か物がありました。
葦の芽が空中に生え、これが神となりました。
これが天常立尊(アメノトコタチノミコト)です。
次に可美葦牙彦舅尊(ウマシアシカビヒコヂノミコト)が生まれました。
また物がありました。
脂が空中に生まれ、それが神となりました。
それが国常立尊(クニノトコタチノミコト)です。
古事記の対応箇所
天地開闢と造化三神の登場
特別な五柱の天津神
神世七代
天地が分かれて何か物がありました。
葦の芽が空中に生え、これが神となりました。
これが天常立尊(アメノトコタチノミコト)です。
次に可美葦牙彦舅尊(ウマシアシカビヒコヂノミコト)が生まれました。
また物がありました。
脂が空中に生まれ、それが神となりました。
それが国常立尊(クニノトコタチノミコト)です。
古事記の対応箇所
天地開闢と造化三神の登場
特別な五柱の天津神
神世七代
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解説
ここでは「空中」という要素が登場します。天と地があり、その中で生まれたものが「空中」に発生します。第一段一書(六)に限らず、第一段では「天」と「地」となっていて、上下の構造となっています。日本古来の世界観は「里→山(異界)」や「里→海→海の向こうの常世の国(異界)」という水平の世界観と思われるので、この天地の世界観は大陸から伝わったとよく言われます。
「第一段一書(二)葦の芽が生えるように」では天地という分け方は無く、国と地という別の価値観が提示されています。
「国」という言葉が「天」に対応しているのならば、単に「国」が「天」にすげ変わったのが「天地」で、「天」という思想は上下を表しているとは限らないかもしれません。
つまり天とは特定の集団や、特定の地域を挿しているか、連想させるものだったのではないでしょうか。それはつまり「高天原」でしょう。
「第一段一書(二)葦の芽が生えるように」では天地という分け方は無く、国と地という別の価値観が提示されています。
「国」という言葉が「天」に対応しているのならば、単に「国」が「天」にすげ変わったのが「天地」で、「天」という思想は上下を表しているとは限らないかもしれません。
つまり天とは特定の集団や、特定の地域を挿しているか、連想させるものだったのではないでしょうか。それはつまり「高天原」でしょう。
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日本書紀神代上の表紙へ
- Page3 第一段一書(二)葦の芽が生えるように
- Page4 第一段一書(三)初めに「神人」が居ました
- Page5 第一段一書(四)高天原に生まれた神
- Page6 第一段一書(五)海の上で根づくところが無いでいる浮雲
- Page7 第一段一書(六)空中に葦の芽と脂
- Page8 第二段本文・第三段本文 神代七代
- Page9 第二段と第三段の一書まとめ
- Page10 第四段本文 大八洲の誕生
- Page11 第四段一書(一) 天つ神とイザナギとイザナミ
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