第七段本文-1 常闇の世界。昼と夜の区別が無くなる。

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第七段本文-1 常闇の世界。昼と夜の区別が無くなる。

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原文

是後、素戔鳴尊之爲行也、甚無狀。何則、天照大神以天狹田・長田爲御田、時素戔鳴尊、春則重播種子(重播種子、此云璽枳磨枳) 且毀其畔(毀、此云波那豆)、秋則放天斑駒使伏田中、復見天照大神當新嘗時、則陰放屎於新宮、又見天照大神・方織神衣・居齋服殿、則剥天斑駒、穿殿甍而投納。是時、天照大神、驚動、以梭傷身、由此發慍、乃入于天石窟、閉磐戸而幽居焉。故六合之內常闇而不知晝夜之相代。

現代語訳

第七段本文
誓約の後のスサノオの行動は酷いものでした。
例えば……
アマテラスは天の大小様々な水田を自分の田としていました。春にはその田にスサノオは重播種子(シキマキ=種子を蒔いた上から、重ねて種子を蒔くこと)したり、畦を壊したりしました。

秋には天斑駒(アメノブチゴマ=マダラ模様の馬)を田に放して邪魔をしたり、アマテラスの新嘗(ニイナエ=収穫祭)を見て、神殿でウンコをしたり、衣服を織る齋服殿(イミハタドノ)にアマテラスが居るを見ると天斑駒(馬)の皮を剥いで、建物の屋根に穴を空けて投げ入れました。するとアマテラス驚いて、機織りの機械の部品の「梭(ヒ)」で傷を負ってしまいました。

ついにアマテラスは怒り、天石窟(アメノイワヤ=天岩屋)に入って、岩戸を閉じて隠れてしまいました。それで国は常闇(トコヤミ=常に夜)となり昼も夜も分からない状態となりました。
古事記の対応箇所
調子に乗る弟神
アマテラスはポジティブシンキング
素行不良が過ぎる
天岩戸に籠る
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解説

スサノオの罪
重播種子(シキマキ)……既に蒔いた種子の上に種子を更に蒔いてしまうことで、生育を妨害する意味、もしくはその土地を自分のものと主張するための行為とも言われます。

あとは畦を壊すとか、馬を放つとか、神殿でウンコをするとか、皮を剥いだ馬を放り込むとか、実に子供っぽい。あきれるほど。
ワカヒルメの代わりにアマテラスが被害に
古事記では皮を剥いだ馬を放り込まれて、機織り機械の部品の「ヒ」で傷ついてしまうのは「ワカヒルメ」です。

これからヒルメは「日る女」であり、ヒルメはアマテラスの原型ではないか? とされます。
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