亀に乗って釣りをしている人に速吸門で出会う

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亀に乗って釣りをしている人に速吸門で出会う

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原文

故、その国より上り幸でましし時、亀の甲に乗りて、釣りしつつ打ち羽ふり来る人、速吸門に遇ひき。ここに喚びよせて、「汝は誰ぞ」と問ひたまへば、「僕は国つ神なり」と答へ曰しき。また「汝は海つ道を知れりや」と問ひたまへば、「よく知れり」と答へ曰しき。

現代語訳

神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコ命)と五瀬命(イツセ命)が東へと向かっている途中で、亀の甲羅に乗って釣りをして、袖を振って来る人に速吸門(ハヤスイノト)で出会いました。

「あなたは誰ですか?」
と聞くと

「わたしは国津神(クニツカミ)です」
と答えました。

「あなたは、海の道を知っていますか?」
と尋ねると

「よく知っています」
と答えました。
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解説

え?人??
二柱の兄弟神が東へ向かう途中で、亀の甲羅に乗って釣りをしている「人」に出会います。亀の甲羅に乗って釣りをしているなんて、かなり人間離れしていると思いますが、とりあえず「人」です。
そういえば前のページで出てきたウサツヒコウサツヒメも「土人」という表現ながら「人間」でした。神が活躍する物語は、神武天皇の段から「人」が登場するのですね。

亀に乗る人
浦島太郎の世界観に共通する「亀は乗り物」であり「亀は海の道を導くもの」という要素が見られ、このくだりは「浦島太郎の元ネタじゃないのか?」なんてことが言われます。元ネタは大げさですが、世界観は共通していますよね。亀は陸にも昇るし、海中も移動できる動物で、「陸と海をつなぐもの」の象徴だったのでしょう。

海幸彦が綿津見の宮殿に行く時に乗っていたのは「竹で編んだカゴの船」でした。それが亀になったのでしょう。

ところで、日本に自生する亀のうち「人が乗れそうな大きさ」というとウミガメの類になるんですが、これらは九州南部でしか見られません。アオウミガメが愛知県で産卵した!なんて事例もありますが、一般的とは言えない。この世界観は九州南部が元ネタで、もしかするとその向こうの沖縄や台湾や東南アジアやオセアニアとも繋がっているのかもしれません。
速吸門(ハヤスイノト
この地名は現在では大分県の豊予海峡とされます。速吸というのは海流が早いという意味合いです。しかし前ページで書いた経路から、大分県は外れています。間違えたと考えるよりは、宮崎県(日向)から岡山県(高島宮)に至った途中での出来事として記述したと考える方が自然です。
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