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第九段一書(六)—4皇孫は悲しくて歌を歌う
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遂生火酢芹命、次生火折尊、亦號彦火火出見尊。母誓已驗、方知、實是皇孫之胤。然、豊吾田津姫、恨皇孫不與共言。皇孫憂之、乃爲歌之曰、
憶企都茂播 陛爾播譽戻耐母 佐禰耐據茂 阿黨播怒介茂譽 播磨都智耐理譽
熛火、此云裒倍。喧響、此云淤等娜比。五月蠅、此云左魔倍。添山、此云曾褒里能耶麻。秀起、此云左岐陀豆屢。
憶企都茂播 陛爾播譽戻耐母 佐禰耐據茂 阿黨播怒介茂譽 播磨都智耐理譽
熛火、此云裒倍。喧響、此云淤等娜比。五月蠅、此云左魔倍。添山、此云曾褒里能耶麻。秀起、此云左岐陀豆屢。
現代語訳
第九段一書(六)—4
火酢芹命(ホノスセリノミコト)を生みました。
次に火折尊(ホノオリノミコト)を生みました。
母(=吾田鹿葦津姫)の誓約が証明され、その子供たちが皇孫(スメミマ=ニニギ)の子だと分かりました。
しかし、豊吾田津姫(トヨアタツヒメ)は皇孫(スメミマ)を恨んで口を聞かなくなりました。皇孫(スメミマ)はこれを悲しく思って、歌を歌いました。
沖つ藻は
辺には寄れども
さ寝床も
あたはぬかもよ
浜つ千鳥よ
火酢芹命(ホノスセリノミコト)を生みました。
次に火折尊(ホノオリノミコト)を生みました。
別名を彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト)といいます
母(=吾田鹿葦津姫)の誓約が証明され、その子供たちが皇孫(スメミマ=ニニギ)の子だと分かりました。
しかし、豊吾田津姫(トヨアタツヒメ)は皇孫(スメミマ)を恨んで口を聞かなくなりました。皇孫(スメミマ)はこれを悲しく思って、歌を歌いました。
沖つ藻は
辺には寄れども
さ寝床も
あたはぬかもよ
浜つ千鳥よ
訳海の藻は浜に寄ってくるのに、嫁は寝床にも全然寄ってこないなぁ。千鳥だって番(ツガイ)でいるのになぁ。
熛火は裒倍(ホホ)と読みます。喧響は淤等娜比(オトナヒ)と読みます。五月蠅は左魔倍(サバヘ)と読みます。添山は曾褒里能耶麻(ソホリノヤマ)と読みます。秀起は左岐陀豆屢(サキタツル)と読みます。
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解説
ここでは二人兄弟
火の兄弟は大体が三人兄弟なのに、ここでは二人。
ニニギくん、弱い
妻の不貞を疑って、その疑惑を妻自らの誓約で晴らすのですが、それが原因で不仲になり、ニニギは妻に口を利いてもらえなくなります。
なんというか妻の方が強い。イザナギとイザナミの黄泉の国でのやり取りといい、女性が強い。
火の兄弟は大体が三人兄弟なのに、ここでは二人。
ニニギくん、弱い
妻の不貞を疑って、その疑惑を妻自らの誓約で晴らすのですが、それが原因で不仲になり、ニニギは妻に口を利いてもらえなくなります。
なんというか妻の方が強い。イザナギとイザナミの黄泉の国でのやり取りといい、女性が強い。
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- Page25 第九段一書(六)—2雉頓使(キギシノヒタヅカイ)
- Page26 第九段一書(六)—3玉飾りを揺らして機織りをする少女
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- Page30 第十段本文−1海の幸と山の幸
- Page31 第十弾本文−2高垣姫垣が整い、高楼小殿が照り輝く
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